Windows Liveとの連携でOfficeをより便利に
また、データの保存先をWindows Liveのストレージサービスである「SkyDrive」に指定することで、OneNoteを持っていないユーザーとの間でも「OneNote Web App」を介した情報共有が可能だ。さらに、各社のWindows Phoneで動作する「OneNote Mobile」で、カメラ撮影した画像をPCのOneNoteに取り込むといった形での連携もできる。PCとウェブとWindows Phoneとの連携が最もわかりやすい形で実感できるのが、今回のOneNote 2010であるともいえそうだ。
そのほか、Windows Liveのメールサービスである「Hotmail」においても、近日中にWeb Appsとの連携が実現されるという。HotmailにWord、Excel、PowerPointのドキュメントが添付されている場合、従来であればファイルをデスクトップにダウンロードしてから、クライアントPC上のOfficeで閲覧や編集をするといったフローが必要だった。今後Hotmailで提供される予定の機能では、添付ドキュメントをクリックして直接Office Web Apps上で開き、閲覧や編集が可能になるという。また、ドキュメントのコピーはSkyDriveに保存でき、Web Appsで編集後の文書を共有したり、Hotmailで共有先を送信したりといったことが可能になる。
Office 2010のWindows Liveとの連携強化と併せて、説明会では現在開発が進められている次期「Windows Live Essentials」の新機能も一部披露された。
「Windows Live Messenger」では、FacebookやYouTubeなどのウェブサービスとの連携機能が追加される。Messengerのユーザーが他のサービスでどのようなアクティビティを行ったかが把握可能になるという。
また、「フォトギャラリー」では、取り込んだ写真に対して自動顔認識による検索やタグ付けが行えるようになる。画像修正機能も強化されるほか、写真の合成機能も搭載されるなど、大幅に機能が拡充されるという。デモでは、大量の写真の中から、ある特定の人物が写っているもののみを抽出したり、顔のニキビを1回のドラッグで修正したり、2枚の集合写真から正面を向いている顔の部分を抽出して合成し全員の顔が正面を向いている新たな画像を作ったりといった機能が紹介された。
そのほか「ムービーメーカー」では、複数の静止画像にBGMとトラジション効果を付け加えてフォトムービー作成し、PowerPointに埋め込んでプレゼンテーションを作成するといったことが従来よりも容易に行えることが示された。
次期Windows Live Essentialsは、近日中にベータ公開が行われ、年内に製品版がリリースされる予定という。マイクロソフトでは、MSN内に「結婚式のムービー作成」や「就職活動」といったシナリオで、コンシューマーがWindows Liveを活用するためのハウツーを掲載したページを公開。今後、Windows LiveとWindows 7、Office 2010を連携させた使い方を提案していく。
また、Microsoft Office 2010についても、7月より広告キャンペーン、店頭イベントなどを展開していくほか、旧Office製品の正規ユーザーに対する「Microsoft Office IME 2010」のダウンロード提供も開始されている。