アイキュエスは、外部に送信した重要ファイルの共有、管理、廃棄までを安全に制御できるInformation Rights Management(IRM)製品「FinalCode」を開発、6月21日から企業・官公庁向けに販売を開始した。
FinalCodeは、機密性の高いファイルを送信する際にRSA/AES準拠の暗号化技術で暗号化し、またファイルへのアクセス権限や操作制限を設定することで情報漏洩を防止するもの。閲覧する相手を特定したり、コピーや印刷、画面キャプチャの禁止、閲覧回数の制限などを行えるため、必要な相手にのみ情報を開示できる。
また、送信したファイルに対して誰が何をしたかというログを記録するため、ファイルを追跡できる。さらに、リモートからファイルの削除も可能なため、万一の紛失や盗難の際にも機密情報を守ることができる。これにより、ファイルのトレーサビリティ、ライフサイクル管理、アクセス情報の可視化を実現できたとしている。
FinalCodeでは、暗号化やファイルのセキュリティポリシー管理、ファイルへの操作ログ管理、ユーザー管理、公開鍵管理を専用サーバで行っている。このサーバ処理はASP型として提供されるため、自社でサーバを構築する必要がなく、初期費用をかけることなくすぐに利用を開始できることが特徴という。
ファイルの送信時には、専用のクライアントソフトを起動し、ファイルをウィンドウにドラッグ&ドロップする。そして送信先のメールアドレスやアクセス制限の内容を設定し、送信する。送信の際はメールやUSBメモリ、ファイル共有など経路を選ばない。受信側にもFinalCodeが必要となるが、受信の際に入手できるようになっている。
FinalCodeを介してファイルを受信することで、パスワードなどを入力することなくファイルを開くことができる。これは、受信側がFinalCodeをインストールする際に端末情報も記録するためで、メールアドレスと端末情報で認証しているという。クライアントソフトの動作環境はWindows XP/Vista/7で、TCP/IPとhttpsで外部ネットに接続可能であることが必要となる。
FinalCodeは自社でサーバを構築する必要がなく、すぐに利用を開始できるというメリットがあり、さらに10シリアルIDまでの月額基本料金が10万円(税別)、以後1シリアルIDごとに1万円とコストを抑えられ、しかも受信側には課金されることがないという。これまで機密情報ファイルの受け渡しには、セキュリティを重視して手渡しするケースが多く、そのたびに飛行機で移動するといったことも多かったことから、コストメリットも大きいとしている。