3つの環境すべてで運用できる管理ツールを選ぶ。今日では、仮想化データセンター、プライベートクラウド、パブリッククラウドにおけるアプリケーションの配備、管理、監視を行うための管理オプションや統制オプションが数多く提供されている。それらを利用しよう。
今日のクラウドに関する最大の懸念の1つは、いわゆる「囲い込み」だ。クラウドの囲い込みには特に危険な一面が隠れている。クラウドベンダーが事業から撤退すると、ユーザーのインフラストラクチャが消失してしまう可能性があることだ。このリスクを軽減する1つの方法は、そういう事態になった場合に、ユーザーがデータとアプリケーションを迅速に別の場所へ移せるアプリケーション中心(または、最低でもVM中心)の管理ツールとサービスを選択することだ。
クラウド間や仮想プラットフォーム間の真のポータビリティが実現すれば確かに素晴らしいが、ポータビリティのソリューションを設計できる管理環境に依存することの方が、はるかに優れた移行戦略だ。これらのツールやサービスが、バックアップ、データ同期化、災害回避などに役立つものであればなおよい。
さて、今日の市場におけるそうしたツールやサービスの成熟度を考えると、これらの戦略を実施するのは容易なことではないかもしれない。しかし、これらのアドバイスの裏にある文化面の変化や手順の変化に今着手することで、ハイブリッドIT環境の将来にはるかに対処しやすくなると思う。逆に、いずれか1つの環境に固執してしまうと、ほかの環境の有用性を見落とすことになる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japan 特別企画 -PR-
ITジャーナリスト佐々木俊尚氏と日立のキーパーソンが語る!
2010年企業クラウド元年 ビジネスニーズが企業のクラウド化を加速する