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「柔軟な対応可能」--SAS、金融機関向けIFRS金融商品会計ソリューション - (page 2)

田中好伸(編集部)

2010-08-25 19:00

 (3)の仕訳では、測定の結果をIFRSでの財務諸表を作成するための基準に従って仕訳することになる。IFRSとJ-GAAPとでは利益認識で異なる考え方をしている部分があるために、仕訳の段階で対応する必要があると、富田氏は説明する。(4)の連結/開示では、J-GAAPの単体財務諸表をIFRSベースの単体財務諸表に組み替えるか、単体財務諸表を合わせて連結処理を行って、IFRSベースの連結財務諸表を作成するか、どちらかを選択することになる。

 SAS Institute JapanのIFRS金融商品会計ソリューションは、この4つの枠組みに対して、測定と仕訳を1つのソフトコンポーネントで処理し、合計3つのソフトコンポーネントで処理するという仕組みを取っている。

 分類では、複数の金融商品データを取り込んで結合して、登録された分類ルールに従って金融商品の測定方法を割り当てる。ここでの作業はGUIベースで定義することができる。

 測定の段階の公正価値では、計算に必要となる条件を入力し、その条件にしたがって公正価値を測定したり試算が行われたりして、結果を表示する。また償却減価の場合は、期限前償還リスク推定、予想信用損失推定、償却減価測定などの機能で構成される。期限前償還リスク推定では、金融商品が満期に到達する前に繰上償還されるリスク量を推計し、予想信用損失推定では、将来予想されるデフォルト確立とデフォルト時の損失率を推計する。これらの機能では、テンプレートやGUIベースの分析ツールなどを活用することで、分かりやすく利用できると説明している。

富田達也氏 ビジネス開発本部RIグループ部長を務める富田達也氏

 公正価値と減価償却で用いられる計算モデルは、GUIベースで変更、拡張できるという。計算モデルはSAS言語のほかにC言語でも記述でき、サードパーティー製のライブラリや企業が所有する既存資産を活用できるとしている。富田氏は、こうしたことから今回のIFRS金融商品会計ソリューションについて「計算モデルを拡張できることが金融機関に重視されている」と説明する。

 IFRSの一部は現在議論が交わされ、いまだ定まっていないところがある。つまり要件が決まっていない“ムービングターゲット”と指摘されることがある。富田氏は、今回のソリューションが金融商品の計算モデルに拡張性があることを挙げて、今後IFRSの内容が決まったあとでも対応可能であるとして、「柔軟性あるソリューション」とそのメリットを強調している。

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