富士通、公共図書館業務支援ソフトウェア「WebiLis」をSaaSで販売開始

富永恭子(ロビンソン)

2010-09-06 17:26

 富士通は9月6日、全国の市町村が運営する公共図書館向けに図書館業務支援SaaS「WebiLis」を同日より販売開始することを発表した。

 同サービスは、富士通のデータセンターから図書館業務支援ソフトウェアをインターネット経由で提供するもの。図書館はICTシステムを保有することなく、業務システムをSaaSとして利用できるため、インターネットに接続できるパソコンと周辺機器を用意するだけで、サービスが利用できるとしている。このため、「貸出管理」「返却管理」「予約管理」「目録登録」などを行う業務システムや、利用者のための予約・検索機能を有したICTシステム環境を、低価格で短期間に導入することが可能だという。

 また、データセンターの専門要員がICTシステムの導入や運用・保守作業を代行することで、これにかかるコストが不要になるとともに、図書館の職員は業務の効率化が図れるという。さらに、同じ図書館内や同サービスを利用している公共図書館で働く職員間で情報交換できる「コミュニティ機能」を標準搭載。将来的には、同サービスを利用している全国の公共図書館職員のノウハウ交流、レファレンス事例共有などにより、図書館サービスの品質向上が図れるとしている。

 目録データや貸出情報などの各種データについては、ファシリティ管理とセキュリティ対策を施した同社データセンターで管理する。また、個人情報は暗号化管理するとともに、ネットワーク通信はSSL3.0による暗号化通信を行うなど、セキュアなサービスを提供するという。

 富士通では、公共図書館、小学校から大学までの教育機関、研究機関、博物館や美術館、観光案内所など、地域が持つあらゆる蔵書情報、電子書籍、資料のデータベースや各種ノウハウを住民が共同利用する「地域総合図書館」の確立を目指している。WebiLisは、その第1弾として、公共図書館を対象に提供するもので、今後、各図書館や機関を連携させていくためのサービスを順次提供していくという。富士通では、2013年度3月末までに約300団体がWebiLisを利用することを目指すとしている。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

自社にとって最大のセキュリティ脅威は何ですか

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]