企業におけるモバイル機器の普及拡大にどう対処する?--サポートに対する10のポイント - (page 3)

文:Brien Posey(Special to TechRepublic) 翻訳校正:村上雅章・野崎裕子

2010-09-30 08:00

#7:モバイル機器紛失時の対処方針を考えておく

 モバイル機器の紛失や盗難への対処方針を決定している企業はさほど多くない。確かに、MicrosoftのExchange ServerやSystem Center Mobile Device Managerには、モバイル機器の紛失や盗難に備えて、遠隔操作で全データを消去し、工場出荷時の状態に戻す「リモートワイプ」機能が搭載されている。しかし、ここではそういったことを言いたいわけではない。

 筆者は以前、特定従業員に携帯電話を貸与する企業に勤めていたことがある。その企業に勤めていたある女性は、貸与された電話を何度も紛失していた。筆者は彼女がどれだけ多くの電話を紛失したのか正確な数字を知らないものの、1年の間に少なくとも8台は紛失していた。彼女は物忘れの激しい人だったと思いたいところだが、彼女はもしかしたらそれらの電話をeBayで転売していたのかもしれない。もちろん、こういった無責任な行為は高価な代償を伴う可能性がある。従業員がモバイル機器を紛失しても、企業から見れば大した損失ではないかもしれないものの、度重なる損失を防ぐために何らかのポリシーを定めておく必要があるだろう。

#8:マルウェアについての情報を常に収集しておく

 これまでは、マルウェアがモバイル機器にとって大きな脅威となることはなかった。しかし最近になって、複数のモバイルプラットフォーム上でマルウェアの存在が確認されている。このため、自社のモバイルプラットフォーム上で利用可能なマルウェア対策ソリューションを調査しておくべきだろう。現在のところは大きな脅威となっていなくても、1年後には大きな懸念となっている可能性があるのだ。

#9:モバイル機器が自社ネットワークにもたらす影響を定期的に測定する

 モバイル機器は企業ネットワークに物理的に接続されるわけではないため、こういった機器がネットワークの帯域幅やその他の関連リソースを消費するということを忘れがちである。モバイル機器を使用するユーザーは今後も増加していくため、インターネットの帯域幅や、ネットワークサーバのリソースに対するモバイル機器の影響を定期的にチェックしておくことがより一層重要となってくるはずである。

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