セールスフォース・ドットコムと富士通は10月4日、「Salesforce CRM」と連携し、販売管理などの業務機能を提供する「gloviaオーダーマネジメント」の提供を開始した。
gloviaオーダーマネジメントは、セールスフォース・ドットコムの商談管理向けクラウドサービス「Salesforce CRM」とシームレスに連携し、企業業務において必要な機能をクラウドサービスで一括提供するサービス。従来、商談管理機能がメインであったSalesforce CRMに対し、販売管理、出荷管理、請求管理、返品管理、在庫管理、購買管理などの業務機能を追加するという。
なお、同サービスは、2008年より富士通グループのグロービアインターナショナルが、米国で開発、販売してきたものを、日本を含むグローバルで展開するもので、2010年第3四半期からは、アセアン地区の日系企業向けにも販売開始を予定しているという。今回の両社の取り組みは、2010年5月に発表したグローバル協業に基づいた第1弾の取り組みだとしている。
gloviaオーダーマネジメントは、セールスフォース・ドットコムのクラウドプラットフォーム「Force.com」上のネイティブアプリケーションであり、ハードウェアなど、インフラの初期投資は一切不要だという。また、Salesforce CRMとのシームレスな連携により、ユーザーは、マーケティングから営業業務全般をクラウド上で統合管理し、受発注業務も行えるようになる。
他には、製品在庫のマルチロケーション管理、ロット管理、シリアル管理などの機能を実装し、受発注取引業務に関わる製品の在庫管理がきめ細かに行える点、多通貨、多言語に対応しており、グローバル規模での受発注業務管理も行える点などが特徴という。さらに、「gloviaオーダーマネジメント/パートナーポータル」を利用することで、販売代理店やサプライヤーとの受発注業務データをシームレスに共有できるようになり、デマンドチェーンおよびサプライチェーン管理がクラウド上で行えるようになるとしている。
gloviaオーダーマネジメントの税別提供価格は、1ユーザーあたり月額7500円から。gloviaオーダーマネジメント/パートナーポータルは1ユーザーあたり月額2100円からとなる。また、注文状況、出荷情報、請求残高などの重要な情報をSalesforce.comのカスタマーポータルと連携させることができる「gloviaオーダーマネジメント/カスタマーポータル」は1ユーザーあたり月額300円となる。