Windowsの管理者が知っておくべきPowerShellのコマンド10選 - (page 2)

文:Brien Posey(Special to TechRepublic) 翻訳校正:石橋啓一郎

2011-01-05 08:00

5.ConvertTo-HTML

 PowerShellはシステムに関する情報を豊富に提供してくれるが、それを画面上で見る以上のことが必要になる場合もある。時には、他の人に送れるようなレポートが作りたい場合もあるだろう。そのための手段の1つに、ConvertTo-HTMLコマンドを使うというものがある。

 このコマンドを使うには、パイプで他のコマンドの出力をConvertTo-HTMLコマンドに流し込んでやればいい。HTMLファイルにどのプロパティを含めるかを制御するには-Propertyスイッチを使用する。この時、ファイル名を必ず指定する必要がある。

 このコマンドはどんな場面で役に立つのだろうか。前の項目に戻って、Get-Serviceでシステムにインストールされているすべてのサービスのリストを作成する時のことを考えてみよう。ここで、各サービスの名前と状態(そのサービスが実行されているかどうかに関わらず)を列挙してHTMLのリポートを作りたいとする。これには、次のようなコマンドを使えばいい。

Get-Service | ConvertTo-HTML -Property Name, Status > C:\services.htm

6.Export-CSV

 PowerShellのデータに基づいてHTMLのリポートを作れるのと同じように、PowerShellのデータをMicrosoft Excelで使えるCSVファイルとして出力することもできる。構文は、出力をHTMLに変換するコマンドと似ている。このコマンドには、必ず出力先のファイル名を指定する必要がある。例えば、システムサービスのリストをCSVファイルとして出力したければ、次のようなコマンドを使えばよい。

Get-Service | Export-CSV c:\service.csv

7.Select-Object

 上記のコマンドを使ってみると、出力されたCSVファイルには多数のプロパティが含まれていることに気付くだろう。欲しいプロパティだけが出力されるように、絞り込めれば役に立つ。こういうときには、Select-Objectコマンドを使うといい。Select-Objectコマンドを使えば、出力に含めるプロパティを指定することができる。例えば、各システムサービスの名前と状態だけが入ったCSVファイルを作りたければ、次のようなコマンドを使う。

Get-Service | Select-Object Name, Status | Export-CSV c:\service.csv

8.Get-EventLog

 PowerShellを使って、コンピュータのイベントログを調べることもできる。利用できるパラメータはいくつかあるが、とりあえずログファイルの名前に-Logスイッチをつけてコマンドを試してみることもできる。例えば、Applicationのログを見たければ、次のようなコマンドを使えばいい。

Get-EventLog -Log "Application"

 もちろん、このコマンドを実際に使うことはほとんどない。おそらく、他のコマンドをつかってこの出力をフィルタリングし、CSVファイルやHTMLファイルにしたいことの方が多いだろう。

9.Get-Process

 Get-Serviceコマンドを使ってすべてのシステムサービスのリストを表示させることができるのと同じように、Get-Processを使えば、現在そのシステム上で実行されているすべてのプロセスのリストを表示させることができる。

10.Stop-Process

 時々、プロセスがフリーズしてしまうことがある。これが起こった場合には、Get-Processコマンドを使えば応答しないプロセスの名前かプロセスIDを入手できる。その後、Stop-Processコマンドをつかってそのプロセスを終了させればいい。名前でも、プロセスIDでもプロセスを終了させることができる。例えば、次のコマンドのどちらを使っても、Notepadを終了させることができる。

Stop-Process -Name notepad
Stop-Process -ID 2668

 ただし、プロセスIDはセッションによって異なる場合があることに注意して欲しい。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    Pマーク改訂で何が変わり、何をすればいいのか?まずは改訂の概要と企業に求められる対応を理解しよう

  2. セキュリティ

    従来型のセキュリティでは太刀打ちできない「生成AIによるサイバー攻撃」撃退法のススメ

  3. 運用管理

    メールアラートは廃止すべき時が来た! IT運用担当者がゆとりを取り戻す5つの方法

  4. セキュリティ

    AIサイバー攻撃の増加でフォーティネットが提言、高いセキュリティ意識を実現するトレーニングの重要性

  5. セキュリティ

    最も警戒すべきセキュリティ脅威「ランサムウェア」対策として知っておくべきこと

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]