「中規模」:仮想化されているサーバを含めて数台から数十台程度。Windowsが中心となるシステム構成となり、業務アプリケーションが扱うデータベースのオンラインバックアップや、一部のエンタープライズストレージとの連携なども視野に。初期構成の容易さやWindowsに精通したITスタッフによる管理のしやすさもポイントになる。
「大規模」:サーバが数十台から数百台、時には、1000台を超えるシステムも。高度な技術力を持つバックアップ専任者がチームを作り、高度なデータ保護戦略を実行している。少人数で多くの管理を行うための効率化、パフォーマンス、標準化、可視化などがポイントになる。
これらは、企業規模とは完全に一致するものではなく、管理対象のシステム規模として捉えるとわかりやすくなるかと思う。それぞれのニーズは異なり、ソリューションのコンセプトや実装にも自ずと違いが見えてくるので、それぞれのシステムに最適なソリューション、そしてそのメリットについて重要なポイントに絞って解説を加えたい。
情報の在り方も考察
次回以降は、小規模向けからはじまり、以下のような人気の高いソリューションのポイントに最新トピックスを加え、掘り下げていく予定だ。
- 中小規模向けバックアップ
- システムバックアップ
- 重複排除
- 仮想化
- 標準化と統合
- クラウド対応
最終回には「バックアップ」が進化した、その先にあるプラットフォームとしてのアプローチについて考察してみたい。特集を通して、企業としてバックアップだけではなく、情報管理の在り方まで踏み込む予定だ。今後のIT戦略立案のご参考になることを目標としているので、ご期待いただきたい。
石井明(いしい あきら)
株式会社シマンテック
プロダクトマーケティング部プロダクトマーケティングマネージャ
大規模環境向けバックアップおよびアーカイビングを専門とする。担当製品は主に「Symantec NetBackup」と「Symantec Enterprise Vault」。両製品を市場・ユーザーに向けてより一層訴求することに注力している。
浅野百絵果(あさの もえか)
株式会社シマンテック
プロダクトマーケティング部プロダクトマーケティングマネージャ
小規模~中規模向けバックアップを専門とする。「Symantec Backup Exec」、「Symantec Backup Exec System Recovery」を中心に、日本での製品ポジショニングの決定、市場に対するマーケティング活動などを行う。
編集:田中好伸
Twitterアカウント:@tanakayoshinobu
青森生まれ。学生時代から出版に携わり、入社前は大手ビジネス誌で編集者を務めていた。2005年に現在の朝日インタラクティブに入社し、ユーザー事例、IFRS(国際会計基準)、セキュリティなどを担当。現在は、データウェアハウス、クラウド関連技術に関心がある。社内では“編集部一の職人”としての顔も。