全日本空輸(ANA)の新メッセージ通信システムが3月から稼働している。システムを構築した電通国際情報サービスが4月27日に発表した。
航空会社は、旅客情報をはじめ、乗務員や貨物、整備状況などの情報共有、運搬状況の伝達、アライアンス間の空席状況などの情報を、関連する社内システムや、国内外の空港や事業所、ほかの航空会社との間で伝達することが不可欠であり、それらのメッセージは「Type-B」と呼ばれる航空業界標準の方式でやり取りされている。
ANAのメッセージ通信システムは24時間365日、多数のシステム、多様なユーザーから送られてくるType-Bメッセージを確実、かつ高速に処理することが求められているハブシステムと位置付けられている。
ANAは従来、メインフレーム上でメッセージ通信システムを運用していたが、2011年度のメインフレームのリプレースを機に、オープン系技術を採用したメッセージ通信システムの構築を決定。新しいシステムでは、ウェブ技術を活用したメッセージ送受信の全面刷新を含め、多数のシステムとさまざま通信方式で送受信されるType-Bメッセージを中継処理、配信する仕組みとなっている。