「Office 365」を配備する前に知っておくべき10のこと

Brien Posey (Special to TechRepublic) 翻訳校正: 村上雅章 野崎裕子

2011-05-13 08:00

 あなたが「Microsoft Office 365」(以降、Office 365)の導入に向けて準備しているというのであれば、配備における注意点を押さえておきたいと思うはずだ。本記事では、Office 365を配備する前に知っておくべき事項を10個紹介する。

 Office 365のパブリックベータ版がリリースされた(製品版は2011年中にリリース予定)ことで、数多くの企業が同サービスを利用した運用コストの削減に対して興味を示している。Active Directoryを既にインフラとして導入している企業がOffice 365を導入する場合、Active Directoryフェデレーションとディレクトリの同期を行い、ユーザーのサインオンを1回で済ませられるようにするのが一般的だろう。以下の10項目は、企業がOffice 365の導入準備を行ううえで注意しておくべき点について解説したものである。

1:Microsoftの解説には漠然とした部分もある

 MicrosoftはOffice 365の導入を支援するためのTechNet記事を数多く提供しているものの、導入手順が分かりやすく解説された記事は見当たらない。実際のところ、Office 365を用いる際のActive Directoryフェデレーションの設定手順がまとめられたTechNet記事というものは現時点では存在していない。TechNetでは、ネットワーク関連の経験をある程度積んだ人々にとって役に立つヒントは提供されているものの、作業手順を分かりやすくまとめた記事があるとは期待しない方がよいだろう。

2:ドメインの所有者であることを証明する必要がある

 Active Directoryフェデレーションにおける信頼関係の確立時にはまず、あなたがドメインの所有者であることを証明しなければならない。つまり、ドメイン名をOffice 365に登録する際に、Office 365のウェブサイトから、外部のDNSサーバに追加するための特別なDNSエントリを取得することになる。その後、Office 365はレコードが追加されたことを検証することにより、登録しようとしているドメインの所有者があなたであることを確認するわけだ。こういった設定を終えた後で、Microsoft Exchange ServerやMicrosoft Lync Serverに関連したDNSエントリを追加することになる。

3:ドメインコントローラとしてWindows Server 2003以降が稼働していなければならない

 既存のActive Directory環境内のドメインコントローラすべてでは、Windows Server 2003以降が稼働していなければならない。旧バージョンにしかない機能を使う必要がある場合、ドメインコントローラを混在モードで動作させることが可能となっている。しかし、Windows 2000が稼働するドメインコントローラを用いてネットワークを構成することはできない。

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