Canonicalが提供する「Ubuntu 11.04」を使ってみて、わたしは間違いを認め、以前の記事で、Ubuntu 11.04と新しくリリースされたUbuntuの新デフォルトデスクトップである「Unity」に対する自分の意見をどう変えたかを説明した。ベータ1リリースをインストールしてみて、自分の懸念がかなり的外れであったことに気付いたのだ。今は正式版をインストールして動かしているが、(インストールに問題はあったものの)最新版のUbuntuには愛すべき理由が数多くあると改めて確認した。以下でその中身を詳しく述べていこう。
1.Unity
これはわたしが一番間違っていた部分だ。わたしは初めてUnityを試したとき、かなり懐疑的だった。実際、わたしはUnityは大きな失敗であり、このためにUbuntuは後退するだろうという記事を書いた。しかし、Unityはそのようなものではないことがわかった。事実、Unityは、わたしがこれまで使ってきたものの中で初めて、背景に溶け込んで見えなくなり、より大事なものである作業だけに集中させてくれるデスクトップだ。これこそ、デスクトップの本来のあり方ではないだろうか。この点でUnityは、わたしが試したことのあるどのデスクトップよりも優れている。もし、読者が効率的な作業環境を探しているのなら、最適なソリューションはUnityかもしれない。少なくとも、わたしはしばらくUnityをメインマシンのデスクトップで使ってみることにする(いつものようにE17に戻るまでは)。
2.Ubuntu One
この素晴らしいサービスのUbuntuへの統合がさらに進んだ。「Ubuntu One」はダッシュボードが一新されただけでなく、今回から「Banshee」のコアの一部となった。もはや、マルチメディアプレーヤーのBansheeに、Ubuntu Oneの拡張機能をインストールして、使えるようにする必要はない。新しい「ダッシュボード」は、デスクトップとUbuntu Oneアカウントの接続を、おどろくほど簡単なものにしている。またUnityランチャーには、Ubuntu Oneのアイコンが設けられた。これで、Ubuntu Oneで作業する必要がある時に、設定ツールを探し回る必要はなくなった。Ubuntu Oneのツールは、2010年にリリースされたものよりも、ずっと改善されている。
3.Banshee 2.0
Banshee 1.8と2.0の違いは大きい。BansheeがUbuntu 11.04のデフォルト音楽プレーヤーになるという発表を見たとき、正直に言ってわたしは失望した。わたしはずっと、Bansheeは「Rhythmbox」よりも劣っていると考えていたからだ。しかし2.0のリリースで、これは完全に逆転した。Banshee 2.0には数多くの新機能の追加とバグ修正が施されているが、それらについてここで説明しても、あまり意味がない。それについては、それだけを扱った別の記事を参照してもらった方がいいだろう。わたしのお気に入りの新機能は、アーティスト、アルバム、トラックのブラウザの動作だ。今回ようやく、アーティスト、アルバム、トラックのアイコンを右クリックして、動作を選ぶことができるようになった。この機能の採用は遅すぎるほどで、大いに歓迎したい。