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京大病院、デスクトップクラウドを導入--利便性と安全性の向上図る

富永恭子 (ロビンソン)

2011-09-15 06:00

 京都大学医学部附属病院は、日本IBMの協力のもと、9月より新総合医療情報システム「KING5(Kyoto University Hospital INformation Galaxy version 5)」の本格稼働を開始した。日本IBMが9月14日に発表した。

 京大病院は2005年にIBMのヘルスケアソリューション「Clinical Information System(CIS)」を導入し、電子カルテシステムとその周辺システムを約1200台のPC(電子カルテ)端末、および250台のPHS型ハンディターミナルで運用していた。その後、PC端末は2100台に拡大し、これまで以上に安全で安定したシステムの運用が求められるとともに、多くの診療業務が病院情報システムに依存している現実から、利便性の向上が必要だったという。また、教育や研究で多くの診療データを参照する必要があるため、潜在的なセキュリティリスクも課題となっていた。

 京大病院ではより高いレベルで情報の安全性を保つため、IBMのデスクトップクラウド技術を採用することで、医療従事者の利便性を高めつつ、高いセキュリティの実現を目指した。

 KING5はCISを基幹に、2100台を超えるPC端末と1500台のハンディターミナルをデスクトップクラウド環境で運用することで、利便性と安全性を両立させることを目的に構築。これにより、研究棟からも電子カルテ端末と同等の機能に、安全にアクセスできるようになったとしている。

 デスクトップクラウド環境は、「IBM Smart Business デスクトップ・クラウド構築サービス」を活用し、2100台のPC端末向けに90台のブレードサーバ「IBM BladeCenter」で構築。同環境は、電子カルテ端末や研究棟のPCに加え、タブレット端末やスマートフォンからのアクセスも想定しており、様々なシーンに応じた利用環境に対応しているという。

 今回、臨床研究などでユーザーが独自に利用できるデータベース環境を提供し、医療従事者間で共有する仕組みも構築。病院情報システム内で臨床研究のデータを効率的に蓄積することが可能になるとともに、患者の個人情報に厳密に配慮したデータの扱いが可能になったとしている。また、バーコードによる認証については、Bluetoothを用いた小型バーコードリーダを利用した新しい認証システムを構築した。その結果、約1000人の看護師全員および大部分の医師がバーコードリーダを利用することで、安全な診療を提供できるという。

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