日本テラデータは3月9日、事業戦略を説明する記者ブリーフィングを開催し、2011年3月に買収した非構造化データの分析ソフトウェア「Teradata Aster」の販売を年内に開始することを明らかにした。
Teradata Asterは、グラフやテキストなどのいわゆる非構造化データを分析し、ビジネスに有益な情報を引き出すためのソフトウェア。さらに、非構造化データをデータウェアハウス(DWH)内で構造化データと統合して利用することもできる。最高技術責任者(CTO)を務めるStephen Brobst氏によれば、携帯電話などの通信会社を運営する企業などでの利用が想定できるという。
例えば、さまざまなデータを分析することで、ある組織の中で「Joe」という人がコミュニケーション上重要な役割を担っていることが分かる。この情報により、通信会社は「Joeを自社回線から解約させると、Joeと連絡を取る多くの人間が解約してしまう可能性がある」といったことを察知できるため、事前に何らかの手を打てるようになるといったイメージだ。
RDBなどの構造化データだけでなく、非構造化データを含めた大量データを分析してビジネスチャンスを見つける、いわゆる「ビッグデータ」の潮流をとらえるため、TeradataはAsterを中核製品として位置づけている。