シトリックス・システムズ・ジャパンは3月29日、中堅中小企業向けにオールインワンでデスクトップ仮想化基盤(VDI)を導入できる仮想アプライアンス「Citrix VDI-in-a-Box」を4月2日から提供すると発表した。
VDI-in-a-Boxは、IAサーバで稼働する「Citrix XenServer」「Microsoft Hyper-V」「VMware ESX/vSphere」のハイパーバイザ上に導入する。ハイエンドのサーバや共有ストレージは不要。VDIに必要なディスクリソース、デスクトップ配信機能、管理機能などすべてのテクノロジが包含されているという。管理サーバや負荷分散装置などが不要であり、従来のVDI製品に比べて、約60%のコスト削減が可能という。
VDI-in-a-Boxは、システムの集中管理が可能なことから、デスクトップの管理やメンテナンスにかかるコストを80%削減できるとしている。マスタイメージに対してアップグレードやパッチ適用を一度実行するだけで、すべての仮想デスクトップに適用できる。Windows管理者によってすべて管理でき、ネットワークや仮想化、ストレージの専門知識は不要という。
PCの平均価格を7万5000円として、VDI-in-a-Boxを導入して仮想デスクトップ50台を導入すると、仮想デスクトップ1台あたりのコストは5万6000円程度と試算している。VDI-in-a-Boxのライセンスとサーバやストレージ、Microsoftの仮想化デスクトップ向けライセンス(VDA)の合計280万円で試算している。Citrix2011年5月にKavizaを買収、VDI-in-a-Boxはその成果が含まれている。