大日本印刷、日本ユニシスの筆頭株主に--三井物産が売却

田中好伸 (編集部)

2012-08-09 16:59

 三井物産は所有する日本ユニシス株式2072万6410株を大日本印刷に売却する。大日本印刷はユニシス株式18.90%を所有し、筆頭株主になる。8月9日に発表された。

 受渡期日は8月22日。大日本印刷は113億7879万9090円を支払い、議決権の22.08%を所有することになる。株式売却後、三井物産は第2位株主になる。

 これにあわせてユニシスと大日本印刷は業務提携する。クラウド、新プラットフォームサービス、マーケティング・販売連携という3つの事業で連携を強化していく。

 クラウド事業では、両社で協業し、共通のクラウド基盤を立ち上げるとともにクラウド基盤を活用したサービスの拡充を図る。PaaSの整備も図る。新プラットフォームサービス事業では、大日本のマーケティングやクロスメディア企画、コンテンツ制作能力と、ユニシスのインフラ基盤開発力やアプリケーション開発などを連携させる。

 マーケティング・販売連携では、大日本印刷の情報コミュニケーションや生活・産業、エレクトロニクスといった分野と日本ユニシスの各分野での相互販売を連携させていく。

 ユニシスは1958年に日本レミントンユニバックとして設立。米Unisysと三井物産の共同出資だが、2006年にUnisysがユニシス株式を売却して、以降、三井物産が筆頭株主となっている。長い間、ユニシス社長は三井物産出身者が務めていた。

 2005年から社長を務めていた籾井勝人氏も三井物産出身。籾井氏は同業他社のM&Aによる拡大路線を志向し、ネットマークスを買収し、完全子会社にしている。この数年は売上高3000億円を下回っていた。2011年には同社初のプロパー社長として黒川茂氏が就任している。

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