日本マイクロソフトは10月4日、Visual Studio 2012を中心とした開発者向けのイベント「Developer Camp 2012 Japan Fall」を渋谷で開催した。9月12日に米国で発表された開発環境の最新版「Visual Studio 2012」は、日本ではこのイベントで初披露となる。イベント1日目の基調講演には日本や米本社のキーパーソンが登壇し、Windows AzureやWindows 8などのプラットフォームやアプリ開発に関する最新情報を共有した。
Visual Studio 2012はモバイルからクラウドまで幅広い開発に対応
時代が求めるアプリケーション像を語る日本マイクロソフトの平野和順氏
最初に日本マイクロソフト デベロッパー&プラットフォーム統括本部 業務執行役員の平野和順氏が、クラウド時代の開発者向けに最新の開発スタイルを紹介した。
平野氏は、現在求められるアプリケーション像について「ユーザー指向」「ソーシャル」「データ指向」という3つのキーワードを挙げる。例えば、従来の企業内アプリは保守的なユーザーインタフェースでも問題なかった。しかし家庭にスマートデバイスが普及した今、企業内アプリとの差異が目立つようになっている。さらに、ビジネスの現場においてもマルチデバイスは当たり前になりつつある。
先進的なアプリケーションの開発に求められる様々な技術
このような状況を打開するため、Visual Studio 2012と.NET Framework 4.5をはじめとする最新ツールやプラットフォームを活用することで、魅力的なアプリ開発に挑戦してほしいと開発者に呼びかけた。
Windows Azure Webサイトがアジアでもローンチ
次に、米MicrosoftのバイスプレジデントのScott Guthrie氏が、Windows Azureの最新情報を紹介した。
Windows Azureの最新情報を紹介する米MicrosoftのScott Guthrie氏
Guthrie氏は、Windows Azure Webサイトを今月後半にアジアでローンチすると発表した。アジアにおけるWindows Azureのリージョンとして、主に香港ベースの東アジアと、シンガポールベースの東南アジアがあり、日本にもパートナーがいる。今回のアナウンスは香港ベースのものとなる。
他にもGuthrie氏は、6月に発表された多数のWindows Azureの新機能を紹介。Modern UI風のシンプルなデザインの管理ツールを用いて、WebサイトやWindowsストアアプリをWindows Azureプラットフォーム上で作成・開発・デプロイする方法をデモで示した。
最後に日本の開発者へのメッセージとして、Windows Azureを使った様々なアプリが登場することを期待していると述べた。特にMSDNユーザーはWindows Azureのアカウントを有効に活用してほしいとのことだ。