--Google AppsがSMBおよびエンタープライズに対しても積極的にビジネスを展開しています。Google Appsをどのように評価していますか。
われわれはGoogle Appsを敵だと思っていません。Office 365はすべての部分でGoogle Appsに勝っています。それに対して絶対の自信があります。
--しかし、Google Appsは低価格戦略を打ち出したり、無償版の提供を中止するなど、ビジネスモデルに大きな変化が見られます。こうした動きについてどう感じますか?
市場に競争があるのは健全な状態です。正しい競争が行われれば機能の強化やコストパフォーマンスの向上につながり、ユーザーの利につながります。
しかし、価格競争にあまり意味はありません。競争するならユーザに提供する価値で勝負すべきです。少なくともオフィスソフトウェアではユーザーにとって価格は最優先事項ではありません。Googleは2012年末、無償版のGoogle Appsの提供を中止しました。ようやくそれに気づいたのではないでしょうか。
価格や機能はもちろん、Office 365がGoogle Appsに負けないのはサポート体制です。サポートを欲しているのは大企業だけではなくSMBも同様です。むしろ専門のITスタッフを持たないSMBの方がニーズが強い。Office 365は24時間365日、基本的なテクニカルサポートを提供します。
海外に拠点を置いた場合でも、日本語や英語を含む21の言語に対応したヘルプデスクがあるので、グローバル進出の助けにもなるでしょう。Google Appsではできません。
競合製品との比較はともかく、Office 365にはこれまでユーザーから得てきた信頼の蓄積があります。Microsoftはその信頼を裏切ることなく、今後もイノベーションを続け、その蓄積を増やしていきます。特に今回の新しくなったOffice 365をより多くの日本のSMBに試してもらい、クラウドの価値を享受するきっかけにしてほしいと願います。