アプリ開発者の目から見た「iOS 7」 - (page 2)

Gregory Dean (Special to TechRepublic) 翻訳校正: 村上雅章 野崎裕子

2013-07-18 07:45

大きな変更

 「iOS 6」とiOS 7の違いは大きい。実際のところ、今までであればリファクタリングと再コンパイルを行うだけで互換性は保証できたが、今回は熟慮と綿密な調査が必要な作業となるだろう。また、廃止予定のメソッドが数多くあるため、アプリでそれらを使用している場合には、他のメソッドに置き換える必要もある。さらに、インターフェースも劇的に変わっているため、iOS 7風の見た目に変更するための改修を行っていないアプリはすぐにユーザーに見透かされてしまうはずだ。iOS 6デバイス向けに設計されているアプリは、より軽く、シャープな見た目のアイコンや文字の形状、そしてiOS 7デバイスの画面とは相容れないものに映るのだ。

 Appleの公開している機能拡張と新機能のリストには、例えば「AirDrop」やマルチタスキング、新しいカメラ機能、更新された地図機能など、議論を呼ぶ新インターフェースも含まれている。また、ロック画面からコントロールセンターに直接アクセスする機能は、長い間待ち望まれていたものだ。なお、拡張のほとんどはユーザーインターフェースに対する大々的なお化粧直しが主になるだろうが、アプリの動作を改善する大きな変更も数多くある。

ロック画面からコントロールセンターに直接アクセスする機能
ロック画面からコントロールセンターに直接アクセスできる。

拡張のほとんどはユーザーインターフェースに対する大々的なお化粧直しが主になるだろう。

開発者がやっておくべきこと

 開発者であればできるだけ早くベータ版をダウンロードし、インストールしてみるべきだろう。Appleの開発者向けウェブサイトにアクセスすれば、最新版の「Xcode」と、iOS 7のベータ版をダウンロードできる。フレームワークの新機能と改定はかなりの数に上っているため、2013年秋のiOS 7リリースまでに開発者が行っておくべき準備はたくさんある。

 ユーザーコミュニティーがこの新インターフェースに実際に触れるようになれば、心が躍るという声も高まるはずだ。この変更の素晴らしさをユーザーに納得してもらうのは、AppleとiOS開発者にとってなかなか骨の折れる仕事となるかもしれない。しかし、iOSデバイスと、猛追してくる競合製品との違いを見せつけられるだけの十分な機能の追加と拡張があるという点がより大事なのだ。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

注目している大規模言語モデル(LLM)を教えてください

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]