UPDATE PC市場の低迷と「Surface RT」在庫の評価減が先行きの暗さを示す中、Microsoftの第4四半期の利益と売上高は予測を大幅に下回った。
Microsoftの第4四半期(6月30日締め)の利益は49億7000万ドル(1株当たり利益は59セント)で、売上高は199億ドルだった。同決算には、Surface RTの在庫調整費用9億ドル(1株当たり7セント)が含まれる。
ウォール街はMicrosoftの第4四半期決算について、1株当たり利益75セント、売上高207億3000万ドルと予測していた。通年の1株当たり利益は2.58ドル、売上高は778億5000万ドルだった。
それらの数字には、いくつかの微妙な意味合いが隠れている可能性がある。コンセンサス予想に「Office Upgrade Offer」は含まれているが、Surfaceの在庫調整は含まれていない。それら2つの項目を差引勘定したら、Microsoftの第4四半期の1株当たり利益は約66セントになっていただろう。
一方、MicrosoftのSurface RT評価減の主な原因は、今週に入って実施された値下げと流通増加である。
Microsoftの最高財務責任者(CFO)であるAmy Hood氏は第4四半期決算について、「PC市場の低迷の影響を受けた」が、法人事業は堅調だった、と述べた。
Microsoftの第4四半期は、2つの部門の状況を反映している。2つの部門とは法人部門、そして、タブレットがPCの売り上げを浸食する中で体勢を立て直すのに苦労している「Windows」部門のことだ。
例えば、MicrosoftのWindows部門の営業利益は11億ドルで、前年同期の24億2000万ドルから減少した。Microsoftのオンラインサービス部門は営業損失を3億7200万ドルまで減らした。これは、前年と比べると大幅な改善である。さらに、Microsoftのエンターテインメントおよびデバイス部門も第4四半期、1億1000万ドルの損失を計上した。
法人部門に目を向けると、はるかに良い数字が並ぶ。サーバおよびツール部門の第4四半期の営業利益は23億5000万ドルで、売上高は55億ドルだった。法人部門(「Office」を想像してほしい)の営業利益は48億7000万ドルで、売上高は72億ドルだった。
明らかに、Microsoftを牽引しているのは同社の法人部門だ。
第4四半期における主な項目は次の通りである。
- 「Office 365」「Outlook.com」「Skype」といったクラウドサービスに対する消費者の需要が増加している、とMicrosoftは述べた。
- Office 365は年間売上高のランレートが15億ドルとなっている。
- 「SQL Server」と「System Center」は、ともに売上高の伸びが2桁を記録した。
- Microsoftは、2014年6月30日末日の会計年度における営業経費予測を319億ドルからと313億ドルに修正した。
- 2013会計年度の研究開発費は、104億1000万ドルを計上し、98億1000万ドルから増加した。 現金及び現金同等物、短期投資の合計は、6月30日時点で770億2000万ドルだった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したもので す。