三井物産はプライベートクラウドを利用することでサーバを統合し、運用作業の標準化や自動化を推進している。システムを導入した日本マイクロソフトが8月8日に発表した。
三井物産では、国内外100カ所以上にまたがって約1万5000人のユーザーを対象にシステムを運用しているが、ユーザーの拠点が分散しているため、サポート部門の負担が大きいことが課題だったという
そこで同社では、社内サービス基盤の運用効率の向上とコスト削減を実現するために、2009年よりサーバマシン上で稼働中のシステムをプライベートクラウドに移行することを決めた。同社では、プライベートクラウド環境の構築にあたり、当初はWindows Server 2008 R2 Hyper-VとMicrosoft System Center Configuration Manager 2007 R3 などを利用していた。
今回、サーバ統合と、運用管理業務の自動化、効率化をさらに推進するため、2013年より、Microsoft Windows Server 2012 Hyper-V と Microsoft System Center 2012 の導入を開始したという。
同社には当初 1200台以上のサーバマシンがあり、いずれも個々のアプリケーション専用機として設置していたが、これらのアプリケーションを順次プライベートクラウド上の仮想環境に移行している。
また、これまでに約700の仮想マシンを構築、運用したことで、約10%の電力消費を削減し、今後さらに残りのサーバマシンを仮想環境に移行することで、より大きな効果を見込んでいるという。こうした運用作業の標準化、自動化により、運用者の負担が軽減し、より本質的なIT管理業務に注力しやすい環境づくりも行うことができたとした。