松岡功の「今週の明言」

富士通マーケティング新社長の意気込み

松岡功

2013-09-06 12:16

 本連載「松岡功の『今週の明言』」では毎週、IT業界のキーパーソンたちが記者会見やイベントなどで明言した言葉をいくつか取り上げ、その意味や背景などを解説している。

 今回は、富士通マーケティングの生貝健二代表取締役社長と、日本IBMの徳田敏文 セキュリティー・スペシャリストの発言を紹介する。


「経営環境の変化をチャンスととらえ、守りから攻めに転じる姿勢が重要だ」
(富士通マーケティング 生貝健二 代表取締役社長)


富士通マーケティングの生貝健二 代表取締役社長

 富士通マーケティング(FJM)の生貝社長が9月2日、都内ホテルで開催した同社のプライベートイベントで「お客様のビジネスを支える当社の取り組み」と題して顧客企業の経営層を対象に講演を行った。同氏の冒頭の発言は、その講演の中で経営姿勢に対する自らの思いを語ったものである。

 FJMは翌日の9月3日、全国のパートナー企業とともにセミナーと最新のソリューション展示からなる「FJMフォーラム2013」を同じ都内ホテルで開催。生貝氏の講演はその前日に顧客企業の経営層を招き、特別セミナーとして開いたものである。

 生貝氏はその講演で、時代やビジネス、ICTといった企業を取り巻く環境の変化に対し、「グローバル化への対応力」「ライフスタイルやビジネススタイルの変化への対応力」「リスクへの対応力」の3つが今後の大きな経営テーマになってくるとし、それぞれのポイントについて語った。

 1つ目のグローバル化への対応力については、「地域性を重視しつつもグローバルに統合された企業戦略を遂行する必要がある」と指摘。また、時間と場所を問わないシームレスなICT活用環境や、統合されたマネジメント環境を実現することも求められると説明した。

 2つ目のライフスタイルやビジネススタイルの変化への対応力については、ネットワーク活用がライフサイクルを変えつつある中で、ここにきてクラウドサービスやスマートデバイスが急速に普及してきたことから、「ライフサイクルとともにビジネススタイルも大きく変化しつつあることを経営の観点でしっかりと認識する必要がある」と指摘した。

 3つ目のリスクへの対応力については、「リスクへの高い感応力が要求される時代になってきた」とし、リスク対応は有事でなく平時としての対策が求められると指摘。「そのためにリスクに強いICT基盤と運用体制の整備が必要となってきており、それが企業を守ることになる」と語った。

 こうして3つの経営テーマを説明した生貝氏は最後に冒頭の言葉を述べ、「FJMは全国のパートナー企業とともに、そうしたニーズにしっかりと応えていきたい」と講演を締めくくった。

 2010年10月に旧・富士通ビジネスシステム(FJB)から衣替えして誕生したFJMは、富士通グループの中堅民需向け事業を担う中核会社として市場責任を負い、商品力強化に取り組み、パートナー企業とともに事業拡大を図っていくのが使命だ。

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