HPにとって競合となるベンダーも、自らがサービスプロバイダーであるとともにエコシステム構築にも力を入れているが、今回のプログラムのように営業活動まで含めた協業に踏み込んだ取り組みは、HPならではといえそうだ。果たしてどれほどの実績を上げることができるか、注目したい。
「当社は今後、従来のソフトウェア製品をお客様がより導入しやすい形で提供していく」 (シマンテック 河村浩明 代表取締役社長)
シマンテック 河村浩明 代表取締役社長
シマンテックは9月4日、中小規模の企業を対象としたバックアップアプライアンス製品「Symantec Backup Exec 3600」を発表した。河村氏の冒頭の発言は、その発表会見で、同社がアプライアンスを手がける理由として語ったものである。
Symantec Backup Exec 3600はバックアップソフトウェアの最新版「Symantec Backup Exec 2012」を搭載しており、仮想環境を独自に可視化するとともにリカバリ時間の短縮とストレージコストの低減を図れるとしている。同社が会見で説明した製品の内容については関連記事を参照いただくとして、ここではディストリビューションパートナー3社のエンドースメントから、新製品への期待の声を紹介しておこう。
「物理および仮想サーバの保護において、バックアップソリューションの多さやハードウェアとソフトウェア間の統合が課題となる中、エンドツーエンドの統合バックアップにより物理と仮想の環境を効率的に一元管理できることと期待している」(ソフトバンクBB)
「新製品はポリシーや設定が専門家でなくとも詳細なバックアップポリシーを実装できるように作られており、当社が強みを持つSOHO市場を中心とするお客様にご満足いただけるものと確信している」(ダイワボウ情報システム)
「データ保護に必要な機能が幅広く搭載されており、ソフトウェア、サーバ、ストレージの統合により、お客様にとってシンプルかつ利便性の高いバックアップソリューションを実現できるものと確信している」(ネットワールド)
こうした声からも新製品への期待の大きさをうかがうことができる。ちなみに河村氏は、冒頭の発言にある「従来のソフトウェア製品をより導入しやすくする提供形態」として、アプライアンス化とともにクラウドサービス化を挙げている。その意味では、今回のSymantec Backup Exec 3600は同社にとってアプライアンス化の戦略商品となる。と同時に、バックアップソリューション市場においても提供形態の変化を示唆する節目の製品といえそうだ。
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