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記事集:クラウドのネットワーク監視
松岡功の一言もの申す

HPのサーバ事業再編で気になる提携関係

松岡功

2014-01-15 17:12

テクノロジ別から用途別へ製品群を再編

 日本ヒューレット・パッカード(日本HP)が1月9日に開いた2014年のサーバ事業戦略発表会見で、2013年11月にHPグローバルで実施したサーバ事業の再編について説明した。

 これまで「UNIX」「フォールトトレラント」「x86」とプラットフォームのテクノロジ別に分かれていた製品グループを、高性能コンピューティング(HPC)や大規模データセンター向けの「ハイパースケールサーバ」、企業の基幹システム向けの「エンタープライズサーバ」、データセンターや企業システム向けの「コアサーバ」と用途別に再編し、これに伴って事業体制を刷新したという。

 新たな製品グループの今後の目玉となる戦略展開としては、ハイパースケールサーバにおけるスケールアウト型サーバ「HP Moonshot System」による新たな市場の開拓、エンタープライズサーバではミッションクリティカル環境に対応したx86サーバ「DragonHawk(開発コード名)」の投入、コアサーバでは“自働”サーバ「HP ProLiant Gen 8」を軸としたデータセンター運用管理の革新などが挙げられる。

 さらに詳しい発表会見の内容については関連記事を参照いただくとして、今回の日本HPのサーバ事業再編に関連して、筆者が気になったのは同社をめぐる2つの提携関係への影響である。

気になるNECやSalesforce.comとの関係

 1つは、2013年7月にエンタープライズサーバでの提携強化を発表したNECとHPの関係である。その内容は、1995年から続くHP-UXサーバや、インテル製プロセッサItaniumを搭載した「HP Integrity」サーバに加えて、ミッションクリティカル環境に対応したx86サーバの共同開発へと広げようというものだ。その対象となるのはまさしく前述のDragonHawkである。

 今回の日本HPの会見では、DragonHawkの出荷開始については「2014年中」としただけだったが、同社の幹部によると、NECとの共同開発は着々と進んでいるという。LinuxやWindowsが進化し、HP-UXサーバと同程度の信頼性を備えたx86サーバは、HPにとってもNECにとっても新規参入になるだけに、両社がどのような二人三脚ぶりを見せるか、注目される。

 もう1つの提携関係は、2013年11月に新たなクラウドサービスの共同開発を発表したSalesforce.comとの関係である。サービス名は「Salesforce Superpod」。その内容は、Salesforce.comのデータセンター内に特定顧客向けの専用ハードウェアを設置し、そこから同社の各種サービスを提供するというものだ。ユーザー企業にとっては、同社の各種サービスを他のユーザーとハードウェアレベルで切り離して利用できる。この形態は、いわゆるホステッドプライベートクラウドと同様ではないかとみられる。

 で、HPはどう関係しているのかというと、そのサービス基盤に同社の垂直統合型ITインフラ製品「Converged Infrastructure」を提供している。これは、HPのサーバやストレージ、ネットワーク、管理ソフトウェアなどで構成されている。これにSalesforce.comのソフトウェアを組み合わせた格好だ。ちなみに、HPが新サービスの最初のユーザーになるという。

 Salesforce.comにとって、こうした形態のサービスを展開するのは初めてのことだ。しかもHPユーザーが潜在需要となるだけに、ビジネスメリットは大きいとみられる。一方で、HPにとってもクラウドベンダーへの格好のビジネスケースになるとみられる。しかも、Salesforce.comについて言えばOracleとの関係が深いところへと斬り込むことに成功したともいえる。

 ただ、HP関係者によると、新サービスの進ちょく状況はベールに包まれている部分が少なくないようだ。非常に興味深い取り組みだけに、両社ともにぜひ積極的に情報を開示してほしいものである。

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