日本ヒューレット・パッカード(HP)は1月23日、サーバの内蔵ストレージや直接接続ストレージ(DAS)を仮想ストレージとして活用できるようにするソフトウェア「HP StoreVirtual Virtual Storage Appliance(StoreVirtual VSA)」を同社サーバ「HP ProLiant」新規購入者向けに無償提供するプログラム「Unlock VSA」を発表した。仮想化環境向けストレージの新製品「HP StoreVirtual 4335 Hybrid Storage」も提供を開始した。参考価格は346万5000円。
StoreVirtual VSAは、ストレージ容量を有効活用するだけでなく、スケールアウトクラスタやシンプロビジョニング、リモートコピーなど専用ストレージと同等のフル機能を活用できるとしている。仮想ストレージ専用ハードウェアを用意することなく、サーバー上のリソースを生かして、省スペース、低コストで仮想化向けのストレージを構築できるという。2007年から提供され、ワールドワイドで累計17万5000以上の配布実績があると説明している。
Unlock VSAについてHPは、中小規模企業の仮想化統合の支援やStoreVirtual VSAの導入拡大の推進を図ると説明している。無償提供の対象となるのはProLiantシリーズのGen8製品群。出荷時にプログラムステッカーをサーバ筐体に貼付して目印にする。プログラム専用のダウンロードサイトが用意されており、提供されるライセンスは1Tバイト、3年間で保守(ソフトウェアサポート)は含まれない。
StoreVirtual 4335 Hybrid Storageは1Uサイズで、ソリッドステートドライブ(SSD)とハードディスクドライブ(HDD)を搭載するストレージ。搭載するドライブは、SSDが400GB×3、HDDが900GB(10K SAS)×7の構成で、ノードあたり合計7.5Tバイトの物理容量となっている。
独自の自動階層化機能でSSDを最大限活用し、既存HDDモデルと比較して、2分の1のノード数で秒間の入出力(IOPS)が約10倍という。デスクトップ仮想化環境やネットサービス、仮想化統合基盤など、より高性能なストレージが必要とされるユーザー向けに投資効率を最大化するとし、小~中規模の仮想化基盤として最適化された製品だとしている。
(日本HP提供)