日本IBMは3月10日、IBMのソフトウェア製品を利用して企業のクラウド環境を構築するビジネスパートナー向けに、新たなプログラム「IBM SaaSソリューションプロバイダー契約プログラム」を同日から提供すると発表した。
企業におけるクラウド活用の加速化を背景に、IBMは従来のオンプレミスでの活用に加え、クラウド環境で柔軟に活用できるマーケティングやサプライチェーンマネジメント(SCM)などのソフトウェア群を「スマーターコマースソフトウェア」として拡充している。
新プログラムでは、マーケティング展開を支援するクラウド型マーケティングソフトウェア「IBM Marketing Center」、SCMの分析により購買や調達管理を支援するSaaS「IBM Emptoris」、デジタルマーケティング分析最適化ソフトウェア「IBM Digital Analytics」、高速ファイル転送ソフトウェア「ASPERA」といったIBMの製品を、ビジネスパートナーが自社の製品と組み合わせ、新たな製品やサービスを提供することを支援するプログラムだ。
ビジネスパートナーが一次代理店としてIBMのSaaS製品のライセンスを再販できるため、IBM製品を基盤に開発したソフトウェアを提案から運用まで担うことになる。プログラムの提供開始にあたり、電通ワンダーマン、ディレクタス、メンバーズ、日本情報通信、トランスコスモスなどの6社が先行して参画する。
IBMは従来、マーケティングやSCMといった商取引系のSaaSについて、パートナーからの要望は強かったものの、直販しかしていなかったという。今回、パートナーが一次代理店になれるようにすることで、IBM製品の販路を広げるだけでなく、パートナー製品とIBM製品を組み合わせて新たな製品やサービスを作るといった動きの加速化も期待している。