日本HP、x86サーバ「ProLiant」新製品--RAS性能向上、障害を自動通知

齋藤公二 (インサイト) 2014年03月27日 16時11分

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 日本ヒューレット・パッカード(HP)は3月27日、「HP ProLiant DL580 Gen8」などx86サーバ3機種の販売を開始した。税別価格は226万2000円。

 4ソケットのラックマウントであるDL580 Gen8は、Xeon E7 v2ファミリの搭載によりRAS(信頼性、可用性、保守性)性能を向上させたほか、障害の予兆をHPに自動通知する新機能を管理機構「iLO」に新たに組み込み、障害からの復旧時間を短縮できるようにした。

宮本義敬氏
日本HP HPサーバー製品統括本部 プロダクトマーケティング本部 本部長 宮本義敬氏

 HPサーバー製品統括本部 プロダクトマーケティング本部 本部長 宮本義敬氏は、IBMがx86サーバ事業をLenovoに売却したことなどに触れながら「業界再編が起きているが、HPはハードウェア事業をコア事業とし、新しいテクノロジを知的財産にして製品を提供する。買収によらず、R&D(研究開発)への投資を続け、x86サーバ市場を盛り上げていきたい」と同社の立ち位置を説明した。

 宮本氏によると、HPのサーバ事業は前年比2ケタの成長を続けており、2014年もアナリストの市場予測が横ばいかマイナスである中、プラス成長を見込んでいるという。市場活性化の要因は2つある。

 1つは、ビジネスアナリティクスやメール、コラボレーションシステムといった“x86サーバによるミッションクリティカル領域”という新しい市場が立ち上がっていること。もう1つは、4月以降中堅中小企業向けの投資促進税制が適用され、2015年7月には「Windows Server 2003」のサポート終了が控えていることだ。

 x86サーバによるミッションクリティカル領域については、今回の新製品で提供するRAS性能や自働化機能の拡張で対応していく。新税制については、税制措置を受けるために必要な証明書発行手数料(JEITA非会員が自己申請)をHPが負担する活用支援策を実施する。

中井大士氏
日本HP エンタープライズグループ事業統括 HPサーバー製品統括本部 プロダクトマーケティング本部 エンタープライズサーバー製品部 部長 中井大士氏

 エンタープライズグループ事業統括 HPサーバー製品統括本部 プロダクトマーケティング本部 エンタープライズサーバー製品部 部長の中井大士氏が、新製品の詳しい機能や特徴を解説。新製品のうち、高さ4UのDL580 Gen8はハイエンドモデルとなる。

 ビッグデータ分析やインメモリデータベースといったワークロードに対応できるよう、CPUコア数は最大60、メモリ容量は最大60Tバイトに拡張した。Gen7と比較してメモリバンド幅を2.5倍、PCIバス総帯域を2.7倍に拡張。ディスクコントローラは、ProLiantで初めてSAS 12Gbに対応した(従来は6Gb)。これにより、Gen7と比較して30倍高速なトランザクション処理が可能になったという。

 RAS性能については、プロセッサのエラーリカバリ機能「HP Advanced Error Recovery」、メモリのエラーリカバリ機能「HP Memory Quarantine」、メモリ対障害機能「HP Advanced Fault Resillency」、PCIeエラー封じ込め機能「HP Advanced Error Containment」を備える。これらにより、メモリとプロセッサによるシステム停止を30%減らすことができるという。

 自働化の新機能としては「HP Insight Onlineダイレクトコネクト」が提供される。ProLiantサーバでは、管理機構のiLOでハードウェアの状態を把握、HPに通報できる。情報の閲覧には、HPが提供する無償のクラウドポータルサービス「HP Insight Online」を利用する。

 従来、これらのサービスを利用するためには、iLOの情報を管理するサーバが必要だったが、新機能のInsight Onlineダイレクトコネクトを使うと、iLOから直接HPに通報できるようになる。これにより、導入や運用が簡素化されるという。ファームウェアをiLO4にバージョンアップすることで利用可能だ。

 iLO4からは、iLO連携(iLO Federation)という管理手法も提供する。複数のサーバを管理マネージャーを使わずに管理できるようにする仕組みで、iLO同士が自動で通信し、いずれかのサーバにアクセスした場合、そのサーバが自動的に管理マネージャーの機能を提供するという。


 「互いが互いを管理しあう、新しいコンセプトをもった次世代型管理手法だ。1000台、10グループまでのデバイスについてiLOが自動で通信する。大量のサーバを抱えるデータセンターやスケールアウト型のビッグデータシステムに最適な管理手法だ」(中井氏)

 Insight Onlineサービスは、この2月までに5万台で利用されている状況だという。新機能の提供で、今の2倍の10万台での利用を目指すとしている。

 DL580 Gen8のほかに、エントリ向けラックマウントの「HP ProLiant DL560 Gen8」(税別価格:91万6000円)とブレードの「HP ProLiant BL660c Gen8」(税別価格:151万円)の提供も開始した。

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