Microsoftは、「Microsoft Azure Intelligent Systems Service」という名称の新たなクラウドサービスの提供を開始した。ユーザーは同サービスを利用することで、センサや端末からマシン生成データを取得し、管理することが可能になる。
Microsoftの最高経営責任者(CEO)であるSatya Nadella氏は、米国時間4月15日にサンフランシスコで開催された、データを重視する顧客や報道機関に向けたイベントで、Azure Intelligent Systems Serviceの限定プレビュー版をリリースしたことを発表した。
企業は、Microsoftのデータ分析ツール、例えばWindows Azure上に構築したHadoopベースのサービスである「HD Insight」や、同社のビジネスインテリジェンスサービス「Power BI」を利用して、Azure Intelligent Systems Serviceからデータの取得や分析ができるようになる。
MicrosoftのEmbedded事業は現在、内部的には「Internet of Things(IoT)」チームとして知られている。Microsoftの幹部陣は、4月初めに開催された同社の開発者会議「Build 2014」で、AzureによるIoT機器の管理を可能にする計画を盛んに宣伝していた。
しかし、今回新たに発表されたAzure Intelligent Systemsは、「Windows」搭載端末だけでなく、それ以外のOSを搭載した端末も管理する。
Azure Intelligent Systems Serviceの限定版パブリックプレビューへの参加申し込みに関心のあるユーザーは、ウェブサイトから詳しい情報を入手することができる。Microsoftのサイトでは、Azure Intelligent Systemsについて次のように説明している。
このAzureサービスは、「LoB(Line of Business)資産全体で異種OSおよびプロトコルをサポートするためのエージェント、およびオープンソースのエージェントソフトウェアを提供し、導入に何カ月もかかり、多様な環境をサポートする上で制約を抱える場合があるカスタムソリューションから障壁をなくすものだ。結果として、より包括的ではるかに迅速なソリューションを提供することになり、導入や展開を促すことで企業価値を生み出す。セキュリティへの統一されたアプローチは、Microsoftが開発およびサポートするエンタープライズ級のセキュリティが実装されたこのソリューションを明確に差別化するものだ」(Microsoftのサイト)
Microsoftはまた、データに関する見識を深めるために開催された同イベントで、「Analytics Platform System(APS)」という別の新製品も発表した。APSは「SQL Server」とHadoopを単一のサービスに統合するもので、Microsoftはこれを「ビッグデータをパッケージにして」提供するサービスとして宣伝している。
APSはMicrosoftの現行の「SQL Server Parallel Data Warehouse」製品が進化したものだ。現在APSは、従来のデータウェアハウスに加えて、アプライアンス、または独立のHadoopクラスタかを問わず、Hadoopリージョンに格納されたデータを検索する機能をサポートしている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。