ウォッチガード、サンドボックスを回避するマルウェアに対応したクラウド機能を追加

吉澤亨史

2014-05-01 07:30

 ウォッチガード・テクノロジー・ジャパン(ウォッチガード)は4月24日、標的型攻撃対策の新機能「WatchGuard APT Blocker」を発表した。同社のUTMアプライアンスとNGFW(次世代ファイアウォール)アプライアンスのオプション機能として提供される。


ウォッチガード 社長執行役員 根岸正人氏

 ウォッチガードの社長執行役員である根岸正人氏は、標的型攻撃の半数が従業員2500人未満の企業をターゲットにしていることを挙げ、特に250人未満の小規模企業を狙う標的型攻撃は2011年から3倍に増加しており、全体の31%を占めているという現状を紹介した。中小企業でも大企業と関連企業の関係であったり、取引がある場合、重要な情報を持っていることが多い反面、危機意識が低くセキュリティ対策も十分な状況ではないと指摘した。

 中小企業を中心のビジネスを展開するウォッチガードは、企業に必要とされるセキュリティ対策機能をすべて搭載したUTMアプライアンスが、特に有効であるとアピールした。ここに標的型攻撃対策として、Lastlineが提供するクラウド型サンドボックス機能を追加した。


マーケティングマネージャー 堀江徹氏

 Lastlineは8年間の研究開発を経て2011年に設立された企業で、マルウェア分析用の「Anubisシステム」や脅威分析用の「Wepawet」などを提供している。根岸氏は、UTMアプライアンスによる多層防御と、今回追加した「標的型攻撃マルウェア対策クラウドサービス」、そして標準提供される無償のセキュリティ可視化ツールの3つのステップを戦略とするとした。

 続いて、登壇したウォッチガードのマーケティングマネージャーである堀江徹氏は、まず中小企業には、「巧妙化、悪質化し増え続けるセキュリティの脅威」「セキュリティ対策予算の不足」「セキュリティ管理者と技術者の不足」の3つの課題があると説明した。「WatchGuard APT Blocker」は、クラウドベースの「次世代フルシステムエミュレーション」であり、広範囲のファイル形式に対応し、高速な検査によってリアルタイムの脅威の可視化と防御の実現をうたう。

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