5月8日のダウ平均株価は、前日比32.43ドル(0.2%)高の1万6550.97ドルで取引を終えた。IT企業の多いNASDAQ平均株価は前日比-16.18ドル(0.40%)安の4051.50ドル。S&P 500は2.58ドル(0.14%)安の1875.63ドルだった。
8日の米平均株価。DJIがダウ、INXがS&P500、IXICがNASDAQ。(出典:Google Finance)
IT分野の主要企業の動きは以下の通り。表の17社中、上昇したのは6社、10社が下落した。上昇率が最も高かったのは0.94%高のNTT Docomo(ADR)。下落率が最も高かったのは2.43%安のSAP AG(ADR)だった。
0.28%下落したHewlett-Packardについて、The New York Times「Bits」のブロガーであるQuentin Hardy氏が、先日発表した「HP Helion」で、同社が10億ドルの賭けに出たと指摘した。HP Helionは、オープンソースによるクラウド基盤構築ソフトウェア「OpenStack」を基盤にしたクラウド製品やサービスを展開する新たな取り組みで、パブリック、プライベート、オンプレミス環境をまたがったハイブリッドクラウド環境の構築を推進する。今後2年間でHPはHelionに10億ドルを投資する。
HPは無料版のソフトウェアを扱う一方で、ワークロード管理やソフトウェア開発などのHP製品をHelionに組み込む。6月にはOpenStackの商用版もリリースする予定とした。AWSやGoogleなどが提供するいわゆるパブリッククラウドに移行するという選択肢がクローズアップされる中で、オープンソースを軸にしたハイブリッドクラウド環境を大きな選択肢として提示する考えだ。
HPのクラウド担当バイスプレジデント、Bill Hilf氏は「競合企業が変わったことを示すもの。(ハードウェアとしてのサーバを販売する)Dellをライバルとは全く思っていない」と話したという。
なお、10億ドルについては既存の資金でまかなうもので、新たな調達によるものではないとのことだ。
出典:Google Finance www.google.com/finance)