良品計画は、管理会計と国内外店舗の物流を支える基幹データベース基盤を刷新し、5月から稼働を開始した。製品およびコンサルティングサービスを提供した日本オラクルと、構築に携わったYDCが7月2日、発表した。
新たな基幹データベース基盤に採用されたのは、オラクルの高速データベース・マシン「Oracle Exadata Database Machine(Exadata)」。良品計画では、商品の原価計算、国内の店舗およびECサイトの物流、海外店舗の物流を管理する既存の3つのシステムを統合、強化する目的で本製品の導入を決定したという。今回のExadata導入により、これまで複数の他社製UNIXサーバで運用されていた既存システムを1台に集約している。
また、Exadataを活用した大量のトランザクションを取りこぼすことなくデータベースへのアクセスを監視・保護し、監査データの解析を行う「Oracle Audit Vault and Database Firewall」を併せて採用したほか、Exadataのバックアップ・ストレージ基盤として「Oracle ZFS Storage ZS3」も導入している。さらに、こうしたハードウェアの導入と同時に、原価計算システム、および物流システムについても大幅な刷新を行った。
良品計画によれば、今回のシステム刷新によりECサイトの在庫引当時間が従来の4分の1となる平均0.17秒に短縮、また物流センターのピッキングや出荷指示データ作成処理が1時間から10分に短縮されるなど、大幅な高速化を実現した。さらに、勘定系システムや物流システムの画面、帳票処理などの全体的なパフォーマンス向上が図られたという。