IBMは米国時間7月9日、新しい形態のコンピューティングを可能にする、線幅が7ナノメートル、およびそれ以下の新型半導体の開発に30億ドルを投資すると発表した。
今回の投資は、成長著しい分野で同社の武器を最新化するという動きのなかで実施された、重要分野に対する直近の取り組みとなる。同社はこれまでにアナリティクス分野や、スーパーコンピュータ「Watson」、モビリティ分野やコマース分野といった事業に大きな投資を行ってきている。
同社は、コグニティブコンピューティングや神経形態学的電子工学システム(SyNAPSE)、量子コンピューティングなど、従来のシリコンチップ以上のものを必要とするシステムが今後の10年間を特徴付けるものになると確信している。IBMはLenovoにローエンドサーバ事業を売却する計画だとはいうものの、今回の投資はハードウェア事業への同社の注力をあらためて示すものとなる。
IBMによると、今回の投資の対象となるリサーチプログラムの最初の段階は、線幅を7ナノメートルにまで縮小できるシリコン技術の開発が中心になるという。また第2段階では、シリコン以外の半導体に目を向ける予定だという。
半導体の線幅は今後10年間で22ナノメートルから14ナノメートル、そして10ナノメートルへと縮小されていくだろうが、7ナノメートルを実現するには新たな製造設備と技術が必要となる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。