NTP悪用したDoS「NTPリフレクター攻撃」が1月から増加--ラック調査

NO BUDGET

2014-07-22 17:39

 ラックは7月22日、同社が運営するセキュリティ監視センター(SOC)から得られた情報をまとめたレポート「JSOC INSIGHT vol.4」を公開した。注目できるトピックとして、4月に注意喚起情報を公開した不正送金ウイルスを解説している。

 これまで、不正送金ウイルスを開発するツールとして「Zeus」「SpyEye」「Citadel」が知られている。今回新たに「Neverquest」が確認され、実際にJSOCでも攻撃の増加を検知している。レポートでは、Neverquestの制御ホストとして確認されているIPアドレスを掲載し、注意を喚起している。

 外部に公開されている脆弱なサービスを悪用し、サービス妨害(DoS)攻撃も取り上げている。これまで、DoS攻撃に「DNSリフレクター攻撃」が悪用されることが知られていたが、1月からは脆弱な時刻同期プロトコル「NTP」を悪用した「NTPリフレクター攻撃」が増加している。国内でもシェアの高いコンテンツ管理システム(CMS)「WordPress」に搭載される通知機能“Pinbback”を悪用した分散型サービス妨害(DDoS)攻撃も目立った被害を与えているという。

 今回のレポート本文は、ウェブサイトで提供されている。JSOC INSIGHTは、「JSOC」のセキュリティアナリストの分析結果に基づき、日本での不正アクセスやマルウェア感染などのセキュリティインシデントの発生傾向をまとめている。

 JSOCのユーザー企業で実際に発生したインシデントのデータに基づき、攻撃の傾向を分析しており、世界的なトレンドだけではなく、日本のユーザが直面している実際の脅威を把握できる。今回のvol.4では、1~3月に検知したサイバー攻撃などで発生したセキュリティインシデントで重要なトピックを解説しているほか、2013年度を通じたトレンドも説明している。

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