IDCによると、世界IT市場はいくぶんか明るい方向に動いているようだ。
IDCは米国時間8月5日、2014年下半期に関する最新の予測を発表した。これによると、世界IT支出は2014年に、為替変動の影響の除いた実質ベースで4.5%増加、ドルベースで4.1%増加する見込みだという。
これによりIT支出は2兆1000億ドルに達することになる。調査対象は、54カ国、25の市場セグメントにおける2014年のIT支出。
第1四半期にはIT市場は冷え込んでおり、その要因の一部としてウクライナ紛争などが考えられるという。
また、米国での過去に類を見ない長期の深刻な不景気も、アップグレードのサイクルを全体的に遅らせ変化させた。特に影響を受けたのはサーバ、ストレージ、ネットワークインフラだ。
PC業界には期待を上回る兆候が見られるが、スマートフォンの方が大きな役割を果たす見込みだ。スマートフォンを除外すると、予測値は為替変動の影響を除く実質ベースでわずか3.1%増、ドルベースでは2.8%増となる。
IDCはビッグデータ、アナリティクス、ソーシャル、モバイルテクノロジなどのソフトウェアの成長についても強調した。
さらに、インド、ブラジル、ロシアなどの成長市場で、IT投資に対する「繰り延べ需要」があることも強調している。
中国が実質ベースで13%増と予測され、トップに立っている。スマートフォンを除くとこの予測値はわずか5%になるため、ここでもモバイルが鍵となっている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。