キヤノンシステムアンドサポート(キヤノンS&S)は12月10日、Microsoft Office 365環境でのセキュリティに特化したMDM(Mobile Device Management:モバイル端末管理)サービス「いつでもリモートオフィス モバイルセキュリティパック」の提供を、同日より開始すると発表した。全国約200カ所の同社拠点を基盤とし、Office 365と本セキュリティソリューションを併せて提案することで、月販1000シートを目指すという。

「いつでもリモートオフィス」(キヤノンS&S提供)
キヤノンS&Sではこれまでにも、Office 365のサポート体制として、マイクロソフト認定資格を取得した約60人による構築や、Office 365の教育を受けたスタッフによる導入支援といったサービスを提供してきたほか、4月からはOffice 365関連クラウドサービス「いつでもリモートオフィス」も提供している(上図)。
今回の新サービスでは、Office 365環境でのモバイルデバイス運用に必要なセキュリティ対策の説明やヒアリングからMDM管理サイトの立ち上げ、デバイスの設定までのサービスを提供する。
「いつでもリモートオフィス モバイルセキュリティパック」では、次の商品やサービスメニューを組み合わせて利用する(価格は税別)。
・必須
- AirWatch SaaS サービス(MDM)1デバイス/年 モバイルセキュリティパック用:1デバイスあたり年間5400円(最低5デバイスから)
- AirWatch SaaS 初期費用:2万5000円
- いつでもリモートオフィス モバイルセキュリティパック 新規構築設定:18万円(1ポリシー分)
・オプション
- いつでもリモートオフィス モバイルセキュリティパック 追加構築・再設定:9万円
- スマートフォン・タブレット端末設定:1台あたり2500円
同サービスは、モバイルデバイスの紛失時の全データ消去はもとより企業情報のみを指定してのデータ消去や、管理外デバイスからのメールアクセスの禁止、アプリケーション間でのデータ移動制御も可能。これにより、特にBYOD(Bring Your Own Device:個人端末の業務使用)環境での情報漏えいのリスク低減が期待できるとしている。
セキュリティポリシーは、300以上のMDMの設定項目の中からOffice 365に必要な項目をあらかじめ選定してあり、ユーザーが11項目の設定内容を決めるだけで適切なポリシーを策定することができる。
部署や役職に応じて使い分けるなどのため複数ポリシーを併用する場合には、オプションの「追加構築・再設定」により対応。さらに、構築作業や使用時に必要な手順書(マニュアル)もサービスに含まれ、システム専任者が少ない中小企業でも手軽にサービスインが可能。