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小さな漁村、大きな野望--「世界のハイテク工場」中国・深センの過去と未来(後編) - (page 3)

Steve Ranger (TechRepublic) 翻訳校正: 村上雅章 野崎裕子

2014-12-26 06:30

 さらに同社は、エンタープライズビジネスを加速させようともしている。枯れた電話網の世界よりもエンタープライズ市場の方が成長する余地が大きいと確信しているのだ。そして、大企業におけるビッグデータの必要性が増せば、同社が電話関係の分野で築いてきたスキルを役立てられると主張している。なお、同社の売上高のうち、エンタープライズ関連は7%を占めるにとどまっているが、ネットワーク関連は70%、モバイル関連は23%となっている。

 同社のIT事業の最高技術責任者(CTO)Ron Raffensperger氏は「電話分野でやってきたバックグラウンドと、人々が必要とするであろう信頼性まわりの蓄積があるという点で、われわれは大規模な施設展開に向けたより豊かな経験を有している」と述べている。


あるショッピングセンターには、コネクタ付きのカラフルなケーブルの束が積み上げられていた。
提供:Steve Ranger/TechRepublic

 深センの本社キャンパスに設置されている展示センターを見れば分かるように、同社は時代遅れな電話機器の世界からスマートフォンの世界に向けて迅速に舵を切ってきている。そして現在では、売り上げでAppleとサムスンに次ぐ世界第3位のスマートフォンメーカーに成長している。

 Huaweiという社名は欧米人にとって正しく発音することが難しいものの(欧米人の感覚では「wah-way」と読むのが最も原音に近い。この問題を解決するために新たなブランドを生み出すという案すら検討された)、コンシューマー市場では米国の携帯電話キャリア市場におけるような疑惑の目は向けられていない。実際、華強北にある同社の旗艦店に出かけてみると、大混雑している(ただ現在では、急成長しているXiaomi(シャオミ)が中国最大のスマートフォンブランドだ)。

 Huaweiは2010年にスマートフォンの販売を開始したばかりであり、その年の販売台数はわずか300万台であったが、2011年には2000万台へと急成長を遂げ、2012年は3200万台、2013年には5200万台に達している。

 なお、2014年の出荷台数は9000万台に達する見込みであり、同社はさらに販売台数を伸ばすという野望を抱いている。Huawei Consumer Business Groupの最高マーケティング責任者(CMO)Shao Yang氏は本社で開催された打ち合わせで「われわれはAppleやサムスンと戦える一流の挑戦者になれると確信している」と語った。

 ただ、現在のところHuaweiは水をあけられた3番手に位置しているため、少なくとも近い将来に実現しそうな話ではない。

 IDCのアナリストFrancisco Jeronimo氏によると、Huaweiは過去2年間にわたって同社のポートフォリオである携帯電話の品質を大きく向上させ、NokiaやHTCといった携帯電話メーカーからシェアを奪っているという。また、モバイルネットワークインフラのプロバイダーとして今まで培ってきた実績は、携帯電話事業者とのより良い関係を構築するうえでの力となっている。しかし同氏によると、Huaweiにはこういった追い風が吹いているとはいえ、より迅速に手を打ってくる中国国内のより小規模な競合企業からの新たな挑戦に直面するだろうという。同氏は「問題は、今後の数年間で自国内においてより強力な競争相手に直面することだ」と語っている。

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