東建コーポレーション(名古屋市)はワークスタイル変革の一環として、クラウドを活用したコミュニケーション基盤をタブレット端末約2600台とあわせて導入した。これによりワークスタイルを変革し、コミュニケーション円滑化や業務効率化、生産性向上などを実現するという。NECが1月13日に発表した。
これまで東建が利用していたコミュニケーション基盤は、セキュリティを重視して社外からアクセスできない仕組みだった。営業現場には紙媒体中心の文化が根強く残っていたため、営業担当者はメール確認や業務報告、諸手続きのために外出先から帰社する必要があり、訪問先で顧客のニーズに適した資料をスピーディに提示できないという課題もあったとしている。
そこで今回、ワークスタイル変革の一環として、コミュニケーション基盤を刷新することとなった。新たなコミュニケーション基盤は、東建グループの従業員6000人以上が利用するもので、日本マイクロソフトのクラウドサービス「Office 365」を採用。メールやスケジュール管理、ファイル共有、インスタントメッセージ、ウェブ会議などのコミュニケーション機能や情報共有機能を提供する。
同時に、営業担当者を中心としてタブレット端末約2600台を導入した。NECはOffice 365の導入作業に加え、人事システムとの連携機能の構築などを総合的に実施している。
クラウドの活用で各種コミュニケーション機能を場所と端末を選ばず利用可能となり、コミュニケーション円滑化や業務効率化、生産性向上、きめ細かな案件管理などを実現できているという。オンプレミスでファイル共有環境を構築し、重要データについては自社サーバで保管、共有できるようにしている。
採用や異動などの人事情報をコミュニケーション基盤へのアクセス権限に即座に反映する機能を追加したことで、運用管理の効率化やガバナンス強化を実現したと説明。今後も、ITを活用したさらなるワークスタイル変革や経営の高度化を推進するため、社内SNS機能やビジネスインテリジェンス(BI)ツールを活用した経営ダッシュボードの導入などを検討しているという。