Microsoftは米国時間1月21日、ワシントン州レドモンドで披露した「Windows 10」のデモで、同社の次世代ブラウザ(開発コード名:「Project Spartan」)を正式に発表した。その後、同社は公式ブログで、「Internet Explorer(IE)」もWindows 10で使えるようになることを明らかにした。
21日のイベントではSpartanがIEに置き換わるものなのか、それとも並行して提供されるものなのかは明かされなかったが、23日になって同社はIEBlogを更新し、ActiveXコントロールやBrowser Helper Objectのようなレガシー技術を使うウェブサイトを持つ企業のために、Windows 10用のIEを提供する用意があることを明らかにした。
同ブログによると、SpartanもIE向けに設計された企業ウェブサイトとの互換性をもつために、必要に応じて「IE11」エンジンをロードするが、新しいウェブサイトを表示するときには新しいレンダリングエンジンを使用する。企業に提供されることが明らかになったWindow 10用のIEもSpartanと同じデュアルレンダリングエンジンのアプローチをとり、新しいウェブ標準技術に準拠できるようサポートする。
Windows 10ですべてのWindows端末にわたり単一の閲覧エクスペリエンスを構築したいと考えるMicrosoftは、PC全盛の時代に生まれ育ったIEを複数の端末上で動作するように再設計するよりも、新しい軽量ブラウザであるSpartanに期待を寄せている。Spartanはウェブページへのリアルタイムのアノテーション機能を備え、音声対応のデジタルアシスタント「Cortana」を統合するほか、ビルトインのPDFサポートを内蔵し、リーディングモードやリーディングリストに対応する。