過去数年間、Microsoftは「Windows」クライアントとサーバの最新版のリリース時期を合わせてきた。だが「Windows 10」ではこの方法をとらず、「Windows Server」次期版のリリースを2016年に延期し、Windows 10クライアントは2015年に発売することになった。
クライアントとサーバを分離してリリースする計画は、Microsoftが米国時間1月30日にブログで発表した。
次期Windows Serverのリリースが遅れるのではないかといううわさは以前からあった。私は自分の情報筋から得ていたし、Windows IT Proもそのような憶測を出していた。
Microsoftの30日のブログでは、サーバの次期版のリリースを遅らせる理由を説明していない。私はいくつかの説を聞いたが、その中にはWindows Serverの最新版には許容できない数のバグがあり、2回目のパブリックリリースが当初予定していた「2015年はじめ」から「2015年春」に延期されたというものもある。
また、遅れの理由は多くのユーザーをクラウドに移行させようというMicrosoftの戦略の一部だろうとみる説もある。Microsoftはクラウドファースト戦略の下で新機能をロールアウトしているからだ。
私の意見はというと、Windows IT ProのRod Trent氏と同じで、Windows Serverの次期版を延期するという決定が「Windows Server 2003」のサポート終了となんらかの関係があるのではと考える。Microsoftはアップグレードに関するメッセージを混乱させたくなく、現在もWindows Server 2003(セキュリティパッチを含むMicrosoftの無償サポートは7月に終了する)を使っている顧客に対して、マイグレーション先は「Windows Server 2012 R2」だと伝えたかったのではないか。
また、Windows Server 2012 R2が登場してからわずか2年後にメジャーバージョンをリリースするのは間隔が短すぎるという指摘をビジネスユーザーとIT担当者の両方から受けた可能性も考えられる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。