グーグル、「Android for Work」発表--アップルIBM連合に対抗

Richard Nieva (CNET News) 翻訳校正: 編集部

2015-02-26 10:16

 米サンフランシスコ発--Googleの「Android」OSは世界のスマートフォンの80%を占めている。Googleは今回、Androidスマートフォン所有者が職場でも端末を使えるように支援に乗り出す。

 Googleは米国時間2月25日、Androidデバイスを企業のIT部門と同レベルにするためのイニシアティブ「Android for Work」を発表した。職場ではセキュリティなどデバイスに対する要件が高いことが多く、これに応じるものだ。


提供:Google

 当地で開催された発表会で、Googleのプロダクトマネジメント担当ディレクター、Rajen Sheth氏は、「10億人以上の人がスマートフォンをポケットに入れて職場に行っている」と述べた。

 Googleはエンタープライズ向けを強化しているところでもある。GoogleやAppleなどの企業は、コンシューマーが自分のスマートフォンやタブレットを職場に持ち込む「BYOD(Bring Your Own Device)」といわれるトレンドを活用しようとも試みている。コンシューマーが私用のスマートフォンやタブレットを職場でも使えるようになると、Googleのサービスに費やす時間が増えることになり、これはGoogleにとって収益機会が増えることを意味する。

 オフィスへのシフトという点では、GoogleのライバルはAppleだ。Appleは2014年7月にIBMと提携し、「iPhone」と「iPad」向けの業務アプリケーションで協業している。この提携の下、IBMは自社クラウドサービスをAppleの「iOS」向けに最適化し、IBMの10万人規模のコンサルタントが企業顧客にApple製品をプッシュすることになっている。

 Googleのアプローチは、Androidユーザーが仕事用とプライベート用として2つのユーザープロファイルを作成するというものだ。しかし、目標はユーザーが2つのアカウントを行ったり来たりすることなく、2種類のプロファイルがシームレスに連携することにある。それにあたって、業務中心のアプリはそれぞれオレンジ色のブリーフケースのバッチがアイコンに付き、「Work Mail」「Work Chrome」などというラベルが貼られる。

 Googleはまた、アプリストア「Google Play」についても専用のバージョンを用意する。業務用のGoogle PlayはIT担当者がアプリを一括購入して社員に提供したり、実装と管理ができるようになっており、ローンチ時点ではSAP、Citrix、Samsung、ソニー、Box、Adobe Systemsと提携している。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    KADOKAWAらの事例に学ぶ、2024年サイバー攻撃の傾向と対策

  2. セキュリティ

    MDMのよくある“12の悩み”を解決!Apple製品のMDMに「Jamf」を選ぶべき理由を教えます

  3. ビジネスアプリケーション

    生成AIをビジネスにどう活かす?基礎理解から活用事例までを網羅した実践ガイド

  4. セキュリティ

    セキュリティ担当者に贈る、従業員のリテラシーが測れる「情報セキュリティ理解度チェックテスト」

  5. セキュリティ

    「100人100通りの働き方」を目指すサイボウズが、従業員選択制のもとでMacを導入する真の価値

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]