米サンフランシスコ発--Googleの「Android」OSは世界のスマートフォンの80%を占めている。Googleは今回、Androidスマートフォン所有者が職場でも端末を使えるように支援に乗り出す。
Googleは米国時間2月25日、Androidデバイスを企業のIT部門と同レベルにするためのイニシアティブ「Android for Work」を発表した。職場ではセキュリティなどデバイスに対する要件が高いことが多く、これに応じるものだ。
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当地で開催された発表会で、Googleのプロダクトマネジメント担当ディレクター、Rajen Sheth氏は、「10億人以上の人がスマートフォンをポケットに入れて職場に行っている」と述べた。
Googleはエンタープライズ向けを強化しているところでもある。GoogleやAppleなどの企業は、コンシューマーが自分のスマートフォンやタブレットを職場に持ち込む「BYOD(Bring Your Own Device)」といわれるトレンドを活用しようとも試みている。コンシューマーが私用のスマートフォンやタブレットを職場でも使えるようになると、Googleのサービスに費やす時間が増えることになり、これはGoogleにとって収益機会が増えることを意味する。
オフィスへのシフトという点では、GoogleのライバルはAppleだ。Appleは2014年7月にIBMと提携し、「iPhone」と「iPad」向けの業務アプリケーションで協業している。この提携の下、IBMは自社クラウドサービスをAppleの「iOS」向けに最適化し、IBMの10万人規模のコンサルタントが企業顧客にApple製品をプッシュすることになっている。
Googleのアプローチは、Androidユーザーが仕事用とプライベート用として2つのユーザープロファイルを作成するというものだ。しかし、目標はユーザーが2つのアカウントを行ったり来たりすることなく、2種類のプロファイルがシームレスに連携することにある。それにあたって、業務中心のアプリはそれぞれオレンジ色のブリーフケースのバッチがアイコンに付き、「Work Mail」「Work Chrome」などというラベルが貼られる。
Googleはまた、アプリストア「Google Play」についても専用のバージョンを用意する。業務用のGoogle PlayはIT担当者がアプリを一括購入して社員に提供したり、実装と管理ができるようになっており、ローンチ時点ではSAP、Citrix、Samsung、ソニー、Box、Adobe Systemsと提携している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。