Appleの新型「MacBook」を手にとって、キーボードを取り外し、ダクトテープでディスプレイを本体に貼り付けたらどうなるだろうか。「OS X」搭載「MacBook」タブレットの完成だ。
もちろん、Appleが本当にMacBookタブレットを作ることになれば、もう少し上品に仕上げるだろう。しかし、Appleの最新MacBookに詰め込まれた技術革新は、タブレットのそれに奇妙なほど似ているように思える。
新型MacBookがもたらしたものに注目してほしい。超薄型の12インチ「Retina」ディスプレイ、消費電力わずか5ワットのIntel「Core M」(開発コード名:「Broadwell」)プロセッサを搭載するファンレスの小型ロジックボード、この筐体特有の輪郭にフィットする段状のバッテリ、電源と接続をまかなう単一の「USB-C」ポートだ。
提供:Apple
29ワットのUSB-C電源アダプタも「iPad」用電源アダプタよりわずかに大きい程度だ。取り外し可能なコードも採用されている。
物理キーボードを取り外して、タッチスクリーンディスプレイを追加するだけで、タブレットが完成する。タブレットにはトラックパッドが不要なことを考えると、バッテリを搭載できるスペースがさらに広がる。あえてそこには何も搭載せずに、軽量性を維持してもいいだろう。
簡単に試算してみたところ、このタブレットは最も厚い部分が約9mm、重量が700g程度になりそうだ(Appleはキーボードやヒンジ、トラックパッド、ねじ、かなりの量のアルミニウムを排除して、重量を減らせるだろう)。
「キーボードはどうするのか」と疑問に思う読者もいるはずだ。全く問題ない。OS Xにはオンスクリーンキーボードが内蔵されており、すぐに利用することができる。ポートを追加したいのなら、ドングルを使えばいい。
もちろん、OS Xをタッチ対応にするためには、まだ手直しする必要はあるだろう。しかし、Appleはここ数年、OS Xのルックアンドフィールと挙動までも「iOS」に近づける取り組みを行っている。
新型MacBookを見れば見るほど、OS Xタブレットの製造に応用可能な設計プロセスで作られた製品という印象が強くなる。強力な性能と優れたバッテリ持続時間を提供するOS Xタブレットが実際に登場したら、BYODとエンタープライズ向けのキラーデバイスになるだろう。
新型MacBookは、Appleがこれまでに構築した製品の中で、本格的なOS Xタブレットに最も近いものだ。同社がそれを最後まで追求しないことは、考えにくい。
そして、OS Xタブレットはシルバーとスペースグレイ、ゴールドの3種類が用意されるだろう。したがって、すべての人が自分の気に入る仕上げを手に入れることができる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。