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アップル一人勝ち--四半期業績に見るIT業界の勢力交代

Jack Schofield (Special to ZDNet.com) 翻訳校正: 川村インターナショナル

2015-03-10 06:00

 IT企業は会計年度の期間がそれぞれ異なり、四半期決算の発表日も異なっていることが多い。そのため、たとえ超人的な記憶力があっても、複数の企業の決算を比較するのは難しい。

figure_1
直近四半期の売上高

 しかし、シンプルな棒グラフを作ってみると、明らかな点が分かる。古い秩序は変化したのだ。IBMはもはや、他のあらゆるIT企業を圧倒する存在ではない。その役割はAppleに取って代わられている。Appleの利益(下図)を見ると、同社がかなりの大差を付けていることがわかる。同社の直近四半期の利益は、IBMの年間の利益よりも大きい。Appleに挑む企業で最も注目すべき存在はサムスンだが、同社は複合企業なので、サムスン電子の利益が実際にどの程度なのかを知るのは難しい。

figure_2
直近四半期の利益

 Hewlett-Packard(HP)も、CompaqやDigital Equipment Corporation(DEC)などのライバル企業の買収後に、一度は「世界最大のITサプライヤー」とも呼ばれた企業だ。現在では、同社はMicrosoftに追い抜かれそうになっているように見えるが、HPに分社化の計画があることを考えれば、これは大した問題ではない。

 Microsoftは先頃、年間売上高ではなく四半期の売上高ではあるが、IBMを初めて上回った。両社とも、モバイルファースト、クラウドファーストの世界に対応した企業に姿を変えようと取り組んでいるところだ。特に狙っているのは、現時点では大企業にとって最善策に見える「ハイブリッドクラウド」の分野である。

 どちらの企業がより大きく成功するかはまだ分からない。これまでの調子だと、Microsoftを選ばざるを得ない。そして経営面での信頼性ということになれば、MicrosoftのSatya Nadella氏ではなく、IBMのGinni Rometty氏を選ぶのは考え難い。

 挑戦者ということでは、GoogleとLenovoは見込みがある。ただし、ウェブ検索市場を独占しているおかげで、Googleの採算性は明らかに別格だ。Lenovoの売上高の多くは、利益率の低い「Windows」や「Android」搭載ハードウェアから生じている。これには、以前はIBMの一部だった、PC事業やx86サーバ事業も含まれている。

 ウェブ中心の企業について別のグラフを作成すれば、GoogleがFacebookやYahooといった企業の上にそびえているのが分かるだろうが、GoogleがMicrosoftに続いてIBMに追いつくかどうか、その場合それがいつになるのかは分からない。IBMと同様、Googleは、自社より小さい企業を貪欲に買収してきたが、Googleの方がはるかに大きな賭けをしている。同社は検索ビジネスによる利益を、「Google Glass」やスマートホーム(Nest)、ロボットや自動運転車のような、壮大なプロジェクトに注いでいる。そうしたプロジェクトからの利益は現時点では微々たるものだが、最終的には桁外れに大きい利益を上げられる可能性がある。

 Googleの問題は、同社には時間が無限にあるわけではないということだ。同社はウェブによって成長してきたが(ウェブは全ての企業の業績を好転させてきた)、壮大なプロジェクトの費用の増加と、検索広告費の減少が、いずれかちあうことになるだろう。その時期は、FacebookやTwitter、Snapchat、そしてFacebook傘下のInstagramやWhatsAppのような新興企業が、自社のあらゆるトラフィックから大きな利益を上げる方法を考え出せば、もっと早く訪れるはずだ。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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