7月15日、Windows Server 2003のサポートが終わる。パッチが提供されなくなるので、これを使い続けることは情報システムを維持するうえで大きなリスクになる。サポート終了後は、セキュリティソフトなどで延命を図りつつ、なるべく早いタイミングで新OSへと移行したい。
移行対象のサーバは多い。調査による推計では、2014年末時点でx86サーバの13.1%に当たる21万台(IDC Japan調べ)が、2015年3月末時点で8.9%に当たる14万台(日本マイクロソフト調べ)が残っている。日本マイクロソフトの目標でも、サポート終了時点で5万台が残る。
当然だが、サポートが終わった後も、Windows Server 2003は使われ続ける。セキュリティベンダーのトレンドマイクロが2014年12月に実施した小規模な調査では、調査当時にWindows Server 2003を使っていたユーザー115人のうち57人(49.6%)がサポート終了後も使い続けると回答している。
サポートが終了した後のWindows Server 2003の利用状況は、決して好ましいものではない。トレンドマイクロの調査では、サポート終了後も使い続けると答えた57人の用途は、アプリケーションサーバ(54.4%)、データベースサーバ(50.9%)、ファイルサーバ(43.9%)、ウェブサーバ(38.6%)と、企業の主要システムが目立っている。
移行時期はユーザーごとにまちまち、移行予定なしの企業も
サポートが終了してからのWindows Server 2003の移行時期は、ユーザーによってまちまち。サポート終了時点の2015年7月から2017年あたりまで、均等にばらける。移行時期を決めていない、移行予定を立てていないユーザーも一定数いる。