工程、ラインシミュレーション分析サービスの提供を開始--アビーム

NO BUDGET

2015-06-30 10:13

 アビームコンサルティングは6月29日、物流センターや工場の新設・改修の企画・実施が必要な、製造業・流通業・物流業などの企業を対象に、設備導入計画や場内レイアウト、運用ルールなどを事前に評価し改善する「工程・ラインシミュレーション分析サービス」の提供を開始すると発表した。

 サービス価格は提供する範囲により異なり、設備導入計画のシミュレーションで300万円から、利用開始準備期間は最短で1カ月からと想定される。同社では、初年度で10社へのサービス提供を目標としている。

 同サービスは、アビームコンサルティングが製造業・流通業・物流業へのコンサルティング業務で培った業務知見とノウハウに基づき、短期間で高精度なシミュレーション分析を実施し、真に効果が得られる施策の策定を支援するためのサービス。

 データ分析、モデル構築、結果解析・代替案策定といったシミュレーション分析に必要なスキルを、分析スペシャリストと業務スペシャリストがオールインワンで提供することにより、実効力の高い施策立案を支援する。

 これにより、企業は従来の経験や勘に頼った物量と工程能力のみによる数値計算から脱却し、最適な工程、ラインの設計によるコストの削減や、稼働後の運用早期安定化を実現することが可能になるという。

 工程・ラインシミュレーション分析サービスの概要は以下の通り。

シミュレーション分析

 工程フロー、設備能力と台数、作業者数など、対象となる仕組み全体をシミュレータ上に仮想モデルとして構築し、仕組みの評価・各種施策の検証を実施。

 各作業工程や作業者の生産性、工程間で発生する課題やその発生原因の評価を行い、その評価結果に基づき施策の検討をすることでより実効力の高い工程、ライン策定を実現する。

 また、従来のシミュレーション分析において課題となっていた、分析対象データや分析範囲、分析結果の評価を、分析スペシャリストがデータ分析、モデル構築、結果解析・代替案算出の観点で多角的に分析する。


シミュレーション分析に基づく施策策定支援

 スループット、各工程の稼働状況、各工程、作業者の生産性、待ち時間の発生状況と発生原因、工程間の滞留発生状況と発生原因などの分析結果を可視的に提示する。その分析結果に基づき、投資対効果を最大化する最適な計画・施策の策定を、業務に精通した担当者が一貫して支援するという。


 なお、同サービスは待ち行列シミュレーションを基盤技術としており、今後、製造業、流通業、物流業の企業に加え、交通、港湾等社会インフラやサービス領域にも活用が可能とのこと。

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