ARM、イスラエルのセキュリティ企業Sansa Securityを買収--IoT分野を強化

David Shamah (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2015-07-31 11:42

 英チップメーカーのARMは現地時間7月30日、イスラエルのサイバーセキュリティ企業Sansa Securityを買収したと発表した。これにより、モノのインターネット(IoT)デバイスのセキュリティ対策を強化する考えだ。

 なお、ARMは2月にIBMと共同で「mbed IoT Starter Kit」というIoTの開発キットも発表している。

 今回の買収により、Sansaの保有する、埋め込みチップ向けのセキュリティ技術がARMのセキュリティポートフォリオの一部となる。

 買収条件は明らかにされていないが、イスラエルの複数の報道によると、買収金額は8500万ドルから1億ドルだという。

 Sansaは以前から、IoTデバイス向けのシステムオンチップ(SoC)を設計するARMに協力している。またSansaはARM以外にも、LGやFreescale Semiconductor、Google、Qualcommをはじめとする数多くの企業を顧客に抱えており、同社のセキュリティシステムは年間で1億5000万台以上の製品にインストールされている。

 Sansaのチップセットレベルのセキュリティシステム「Sansa Silicon」は、こうした顧客をはじめとする多くの企業で採用されている。同社のセキュリティソフトウェアは、ウイルス対策システムやファイアウォールといった、より規模の大きなセキュリティアプリケーションがコンピュータやサーバといった機器に対して実行しているような機能を埋め込みチップ上で実現するものであり、チップに接続されたネットワークのトラフィックや、特異なアクティビティ、ネットワークの接続状況をチェックする。

 Sansaは汎用のシリコンチップシステム以外にも、複数のメーカーのチップや、さまざまな製品に搭載されているチップ向けの特殊なモジュールを開発しており、スマート電球を保護するセキュリティシステムといったものまで実現している。


Sansa Securityの最高経営責任者(CEO)Coby Sella氏
提供:Sansa Security

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ZDNET Japan クイックポール

注目している大規模言語モデル(LLM)を教えてください

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]