SCSKは、あるユーザー企業のメインフレーム資産をオープン系システムへ移行するプロジェクトでマイグレーション作業でリホストを決定した。ティーマックスソフトが8月20日に発表した。SCSK、大和ソフトウェアリサーチ(DSR)、ティーマックスソフトの共同プロジェクトとして実施されるという。
今回のプロジェクトでは、現状より安価な費用で現行と同等のサービス基盤をオープン環境で提供することが求められている。メインフレームからオープン環境へ移行する期限を2016年3月と決めたことで短納期での実現が必要となっている。
SCSKでは、こうした条件から現在利用中のメインフレーム資産のオープン化手法としてリホストを選択。メインフレーム資産をUNIX/Linuxに移行するための「Tmax OpenFrame」シリーズを採用することにした。
OpenFrameは、メインフレームで使用しているアプリケーションやデータ、画面などの資産をオープン系システムでも使用できるようにするソフトウェア群。OpenFrameを活用することで、メインフレームの環境で運用されている業務やサービスを再開発することなく、オープン系システムに移行できるという。
プログラム言語のCOBOLやPL/I、データ制御言語のJCLに加えてデータや画面などの資産を修正せずにオープン環境へ移行するほか、移行負荷の高いという階層型データベースなども移行ツールに加えて同等の機能をOpenFrame上で提供しており、スムーズに移行できるとしている。
OpenFrameは、レガシーシステムを修正せずにオープン系システム環境へ移行できるマイグレーションツールとして開発。韓国で大手企業に採用されただけでなく、日本国内でも大手金融機関などで採用実績があるという。オープン系システムへの資産移行ツールの高機能性やメインフレーム同様の機能を持つミドルウェアの提供など、厳しい市場の検証で高い信頼を得た技術を搭載しているため、その性能や安定性に関しても安心でき、リスクを最小限に抑られるという。
現行のメインフレームは、長年利用されており、機能のすべてを検討段階で把握することは困難と説明。TmaxSoftは、メインフレームの基本ユーティリティに対する機能追加で柔軟に対応するという姿勢を明確に示しており、選定する側にとって安心感が得られると説明している。