IBMは米国時間9月14日、モノのインターネット(IoT)専業の部門と教育事業部門を立ち上げる計画を発表した。両部門のゼネラルマネージャーには、Thomas Cook Groupの元最高経営責任者(CEO)であるHarriet Green氏が就任する。
Green氏はThomas Cook Groupの立て直しで知られる。同社のCEOに就任する前には、テクノロジ製品のディストリビューターであるPremier FarnellでCEOを務めていた。さらにその前には、エレクトロニクス製品のディストリビューターであるArrow Electronicsで複数の役職を務めた。
Green氏が統括するIoT部門は、ビッグデータおよびアナリティクス部門からのスピンオフという性格を持つ。IBMによると、この部門は研究者、開発者、コンサルタントなど、2000名を超える従業員を擁することになる。同社は今後4年間で、各種市場に特化したクラウド、アナリティクス、コグニティブコンピューティングなどの技術開発に30億ドルを投入するという。
同じくGreen氏が統括することになる教育事業部門については、2015年末までの立ち上げが予定されており、事業運営にはAppleが協力するとみられる。
IBMは先週、Watson Health部門のゼネラルマネージャーとして、Philips Healthcareの元CEOであるDeborah DiSanzo氏の就任を発表していた。同社は2014年にクラウド、アナリティクス、IoTなどの急成長分野にフォーカスした一連の事業を立ち上げており、同社はこうした部門の指揮系統を完成させようとしているようだ。
今日では多くのテクノロジ企業がIoTを成長分野と見込んで大量のリソースを投入している。IBMはこれまでに、The Weather CompanyやAT&TとIoTに関する大型契約を締結した。今後はGeneral Electric(GE)やCiscoなど競合していくとみられる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。