会計管理システムの推進は年商規模による違いを把握すべき--ノークリサーチ

NO BUDGET 2015年10月19日 10時35分

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 ノークリサーチは10月15日、2015年の国内中堅・中小市場における「会計管理システム」の利用実態とユーザー評価に関する調査結果を発表した。

 調査は同社が発刊する「2015年版中堅・中小企業のITアプリケーション利用実態と評価レポート」の「会計管理システム」カテゴリに向けて実施したもの。日本全国全業種の500億円未満の中堅・中小企業において「情報システムの導入や運用/管理の作業を担当している」または「情報システムに関する製品/サービスの選定または決裁の権限を有している」社員を対象に7月に実施し、有効回答件数は1300社だった。


導入済みの製品/サービス(いくつでも)(ノークリサーチ提供)

 上のグラフは、導入済みの会計管理システム製品/サービス(複数回答可)を尋ねた結果を年商別に集計した中から、導入社数シェア上位7つの製品/サービスの「年商5~10億円」と「年商10~20億円」における導入社数シェアを抜粋してプロットしたもの。

 この2つの年商帯はいずれも「中小企業層」に属するが、隣接する2つの年商セグメントを比較した場合でも、導入社数シェアの状況が大きく異なっていることが分かる。このように、会計管理システムの導入社数シェアやニーズを把握する際は年商規模の違いを意識することが特に重要となる。

財務諸表の作成だけでなく業績の把握や改善」寄与する機能の拡充が大切

 会計管理システムは、業務アプリケーションの中では導入社数シェアが変動しにくい部類に属するが、ユーザー企業が会計管理システムに求める要件は徐々に変化してきている。

 会計管理システムを開発/販売するベンダーや販社/システムインテグレーターとしては現状のシェアを維持するためにも、自社の製品やサービスを継続的に改善していくことが求められる。そのためには、「現状でどのような機能が評価されているのか」を知っておくことが肝要だ。

 会計管理システムは、定められた財務諸表を作成するだけのものととらえられてしまいがちだが、実際には企業の業績を把握し、それを改善するための非常に重要な役割を担っているため、多種多様な機能ニーズが存在する。

 会計管理システムを開発/販売するベンダーや販社、システムインテグレーターとしては、上記の多種多様なニーズの中のどれが最も重視されており、それらが自社の製品/サービスでカバーされているかを確認することが重要と考えられる。

「自動仕訳」や「銀行口座データ取り込み」はクラウド形態のみに固有の機能とは限らない

 こうしたさまざまな機能のうち、特に昨今の動向を踏まえて留意しておくべきなのが「一部の仕訳作業を自動化できる」「銀行口座の取引データを自動的に取り込める」の2項目。これらの機能は以前から存在したが、クラウド形態の新興サービスによって再度注目を集めるようになった。

 会計管理システムを開発、販売するベンダーや販社やシステムインテグレーターの中にはクラウドへの関心が高まる中、「自動仕訳」や「銀行口座データ取り組み」 といった分かりやすい機能とともに、新興サービスが注目を集めている状況に危機感を感じるといった意見も少なくない。

 しかし、この2つの機能に関する評価/満足の度合いを尋ねた結果を「パッケージ」と「ASP/SaaS形態」といった導入形態ごとに集計してみると、下のグラフのようにクラウド形態に限った機能ではなく、パッケージにおいても利用、評価されているものであることがわかる。


最も主要な製品/サービスに関して評価/満足している機能や特徴(いくつでも) (ノークリサーチ提供)

 つまり、「パッケージか、クラウドか」といった導入形態の選択と「自動仕訳」や「銀行口座データ取り込み」といった機能は切り分けて考える必要がある。

 クラウド形態であることと直接関係しない一部の機能を利用したいがために、本来は自社内設置が適しているユーザー企業がクラウド形態を無理に選択してしまう、あるいはその逆といったことが起きるのは好ましくない。

 会計管理システムを開発/販売するベンダーや販社/SIerとしては「導入形態に起因するメリット」と「導入形態と直接関係しない機能のアピール」を適切に切り分けて訴求することが求められる。

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