豊田自動織機は、国内外約220社の経営情報を一元化するとともに、グローバルな連結会計基盤を強化できるというグループ経営管理システムを構築し、本格稼動を開始した。電通国際情報サービス(ISID)が6月19日に発表した。
海外約180社、国内約40社で事業を展開している豊田自動織機グループでは、業容拡大や事業多角化で経営管理上のデータ活用ニーズが増加していた。これまでは制度会計や管理会計、資金管理などの情報が一元化されておらず、グループ全体の経営情報を迅速かつ多面的に把握し、的確に意思決定するための情報基盤構築が求められていた。グローバル市場での競争力強化に向けて、連結会計基盤の強化も課題となっていた。
今回構築されたグループ経営管理システムは、オラクルの経営管理アプリケーション「Oracle Hyperion Financial Management」と、ISIDの連結会計パッケージ「STRAVIS」で構成されている。
新システムは、これまで各担当部門が個別に収集、管理していた制度会計、管理会計、資金管理の各情報を一元化し、多面的な分析やレポーティングと効率的な決算処理の双方を統合的な環境で実現したという。各部門担当者は共通の環境から必要な情報を必要なタイミングで抽出、活用できるとしている。
本社と海外地域統括会社の連結会計システムのインターフェースを備えることで、統括会社傘下企業の詳細情報を取得できるようになった。従来は把握できなかった個社別や製品別、市場別実績などのタイムリーに分析でき、迅速で的確な事業戦略立案に役立っているという。
経営管理システムの構成(ISID提供)