TOA、連結会計システムをSAP製パッケージで構築--手作業による課題を解決へ

田中好伸 (編集部)

2011-12-20 18:43

 業務用音響映像機器メーカーのTOA(神戸市、東証一部と大阪一部に上場)は連結会計システムを「SAP BusinessObjects Financial Consolidation」で構築した。TISとSAPジャパンが12月20日に発表した。

 TOAは海外18カ所、国内4カ所で事業をグローバルに展開。中期6カ年経営基本計画で、現地のニーズに沿った商品を提供するため、研究開発から製造、販売までの地域密着化に取り組んでいる。

 そうした背景から、より短期でのグローバルの経営情報の把握などグループ経営を強化するための基盤作りが必要となっていた。これまで海外グループ会社からの決算データ収集には、Excelを使っており、決算作業のスピードと精度に課題があったとしている。

 連結会計システムの選定では、制度連結処理と管理連結処理を単一のシステムで実行することで制管一致が実現でき、将来の国際会計基準(IFRS)適用時も対応できることから、BusinessObjects Financial Consolidationを選択している。今回の管理連結機能の構築パートナーとして、連結決算を含む会計全般の業務とシステムの両方に精通していることやIFRS対応、BusinessObjects Financial Consolidation導入の実績があることからTISが選ばれている。

 新連結会計システムを構築したことで、ブラウザを利用した方式に切り替わり、システム内でデータを自動的にチェックする仕組みとなり、親会社での確認作業や修正作業の負荷を軽減できるとしている。

 今回のシステムでは、単一システム上での複数連結処理をすることで、システム内で版管理できるようになっている。これまで手作業でやっていた月次管理連結をシステム化することで、作業期間を短縮できるという。

 これまで手作業を介する必要があったセグメント別財務諸表をシステムから出力することで、グローバルでの連結財務諸表の評価や業績推定情報を活用して、マネジメントサイクルのスピードアップと精度向上が実現できると説明している。

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